アロマで虫よけスプレー/ジェルを自作しよう

お盆も過ぎた2019年の夏ですが、連日35℃超えの東京都心は多少暑さのピークは過ぎたとはいえ、まだまだ暑い日が続きます。

こんな時は高原や湖畔でキャンプが最高! 水遊びで涼を取るのはもちろんの事、SUPやカヤック等のアクティビティを楽しむ方も多いと思います。

ただ例年この時期のキャンプで悩まされるのは虫の存在。つい対策を怠ってTシャツ短パンで遊びまわっていると後々惨憺たる事態に…ヤブ蚊も相当にかゆいですが、やはり水辺に近い所でのキャンプでの天敵はブヨ(ブユ)だったりします。ヤツに噛まれると痒みだけでなく後々腫れあがって痛みを伴う事も…

楽しいキャンプも虫刺されで台無しに…そんな事にならないように対策は怠らないようにしたいものです。
我が家はイヌ連れのキャンプですので、虫よけ対策もなるべくならば安全なものを使いたいと考えています。それは小さなお子さん連れのファミキャンでも同様の事が言えるのではないでしょうか?

そんな我が家では毎夏、この時期はアロマ(エッセンシャルオイル)を使って虫よけスプレー/ジェルを自作しており快適なキャンプを過ごしています。

まだまだ9月いっぱいはブユの活動時期だったりします。これからでも遅くありませんので、是非自作虫除けつくりにトライしてみてはいかがでしょうか?!

市販の虫よけスプレー/ジェルの簡単なおさらい

きもち的に「ディート配合」の虫除けスプレー/ジェルは避けたい

現在市販の肌に直接塗布する虫よけスプレーの成分としては、「ディート」配合の製品が多いのが事実です。ディートとはアメリカ陸軍がジャングル戦線でのマラリア予防のために開発された薬品で、現在、最も害虫に対する忌避効果が認められており、広く民生用に使用されています。

ただ、その副作用として人によってはアレルギーや肌荒れを起したり、連続的大量摂取で神経毒性が見られるとの報告もあったりします。特に影響の大きい子供への使用は、国によっては厳しく制限が設けられていたりもするようです(カナダ等)

日本においても子供の使用については、厚生労働省から以下の注意事項を殺虫剤メーカーに表示要望を出しています。

  • ディート12%以下の商品は生後六か月から使用OK
  • ディート30%の商品は12歳までは使用NG
    • 子供に使用する場合は、エアゾールタイプは直接噴霧せず、いったん大人の手に取り、子供の肌に軽くはたくようにして塗る事
  • 12歳以下の子供に使用する場合は使用制限を設ける事
    • 6カ月未満の乳児には使用しない
    • 6カ月以上2歳未満は1日1回
    • 2歳以上12歳未満は1日1~3回

ね、なんとなく「きもち的」に怖いでしょ?(笑) 大人が使う分には構いませんが、子供やイヌの衣服や肌に塗布するのは、なんとなくためらっちゃうのがディートだったりします。

【医薬部外品】《KINCHO》 プレシャワーPRO 虫よけジェル ポンプ 200g (防除用医薬部外品)
そうはいっても子供でもイヌでもないドおっさんの僕は、庭仕事をしたり犬の散歩に行く際自分の肌にはこのジェルを塗っています(笑) ただ、これは実感ベースですが手足とかに塗っても全く問題ないのですが、首筋とかに塗るとそこがジンジン焼ける様な熱い感じがして…それからはやっぱり肌の敏感な箇所への使用はなんとなく避けているのが事実です。

新たな選択肢「イカリジン」

世界的製薬メーカーバイエルがディートに代わる忌避剤として開発し、「ディートと同等の効果があり、ディートのような皮膚刺激性が無い」と報告されています。

日本でも2015年から商品としても出回り始めており、今後に期待の商品ですが、まだ選択肢も少なく、ディートに比べると割高感は否めません。

プレシャワーDF お肌の虫除けスプレー フローラルソープ イカリジン(200mL)【プレシャワー】
実際にまだ使用した事が無いので、肌への刺激感等の使い心地については分かりませんが、「子供への使用制限」が無い商品というのはポイントが高そう。

安心なのは「自作」

やっぱり、ディートは怖い。イカリジンは選択肢が少ない&これからの商品なので人体への影響に関しては未知数。と言ったところでしょうか? そこまで神経質になる必要は無いよ。と言う方はもうここで読み飛ばしてディートをクルマに放り込んでキャンプへGo!しましょう(笑)

我が家は、なんかそういう「化学物質」ではない自然の成分の中に蚊やブユが忌避する特定の成分を有するアロマを使ったエッセンシャルオイルによる自作の虫よけ作り自体を楽しんだりしています。

虫が嫌う代表的アロマ

シトロネラ

虫が嫌う代表的アロマといえば真っ先に挙がるのがシトロネラです。

シトロネラのエッセンシャルオイル(精油)は、レモンに似た鮮烈で強い香りが特徴です。イネ科の植物ですが、香りは柑橘系として分類されます。高級精油のメリッサ(レモンバーム)にも香りが似ています。 

シトロネラの最も優れた特長は、その香りに昆虫忌避作用があることで、特に蚊に対しては非常に威力を発揮することで知られています。シトロネラの香りを嫌がって、蚊などの昆虫が近寄らなくなるため、天然の虫除けアロマとして役立ってくれます。蜜蝋を使った手製の虫除けクリームをはじめ、アロマスプレーやアロマランプでの蒸散など、様々な方法で使うことができます。特に小さなお子様に対しては、化学薬品はできる限り避け、天然のものを使用したいという志向の方が増えている近年、広く認知され始めているエッセンシャルオイル(精油)です。

出典:エッセンシャルオイルのお店 Tea-Treeの森 から引用

我が家の自作虫よけのメイン成分はシトロネラです。大きなサイズでの使用が良いです。

レモングラス

我が家の虫よけアロマのブレンドのメイン2種のうちのもうひとつがレモングラスになります。

レモングラスのエッセンシャルオイルは昆虫忌避剤(虫除け用の薬品)として使われており、とくに蚊に対して絶大な効果があるのだとか。さらに、敏感肌の皮膚炎にも効果があると言われています。

出典:TABI LABO  から引用

レモングラスエッセンシャルオイル/LG 100ml【アロマオイル】【精油】【宅急便指定商品】
これも迷わず大きいサイズをチョイス。

その他虫が嫌うアロマは?

我が家では、シトロネラ、レモングラスの他にも、ゼラニウム、ユーカリシトリオドラ、ラベンダー、北見のハッカ油をそれぞれ配合しています。

ゼラニウムはセンテッドゼラニウムという種が蚊の忌避効果が高いそうです。

 

ユーカリシトリオドラ(レモンユーカリ)はシトロネラとも近い香りですので、同じように虫よけに。

 

ラベンダーは花ではなくその葉に蚊の嫌いな成分があるそう。果たしてエッセンシャルオイルで効果があるかは?なのですが(笑) やはり良い香りでリラックス効果も高いのでなんとなく入れています。

 

以前、北海道でネイチャーツアーに参加した時、ガイドさんが虫よけに。って事で渡されたのがハッカ油。これだけでも虫よけスプレーとして優秀ですが、やはり効果マシマシを狙っての使用になります(笑)

これらエッシェンシャルオイルを使って、早速自作の虫よけを作りたいと思います。

自家製虫よけのつくり方

準備するもの ①

容器

スプレーもジェルも共通して、「遮光性のガラスびん」製のものを使用しましょう。エッセンシャルオイルは非常にデリケートな商品でもあり、日光で成分が変質する恐れがあります。また、アロマオイル、エタノールはプラスチック製の容器で保存すると溶けますので、必ず遮光性ガラスびんを用意してください。

クリーム瓶 ガラス製 50ml ブルー 遮光性

なお、我が家では、自作虫よけはキャンプでの使用が前提となりますので、ガラス製品は割れるリスクがあるので、こんな感じで服を着せています(笑)

100均でよく売っているイスの脚に履かせる床の傷防止の靴下?を虫よけのびんに着せて、もしも落下した時に割れるのを防止しています

他に必要な小物

自作で虫よけを作る際に必要な代表的な小物としては、計量カップ、スポイト、じょうご等エッセンシャルオイルを混ぜ合わせるために必要なものを準備してください。やはりここもガラス製の方が良いとは思いますが、そこまで神経質になる必要はないかな?(我が家はプラスチック製)

精製水などベースとなる液体をびんにそそぐ際にじょうごは必須。ちなみにプラスチック製

計量カップ。これもプラスチック製。計量カップというより、お酢を買うとよくキャップの上に付いて来る計量カップを活用

スポイトはエッセンシャルオイルに直接触れるため、本来であればガラス製のものが好ましいと思いますが、すぐ割りそうなので、これまた100均の使い捨てスポイトを愛用

ジェルを作る際にベースとアロマオイルを混ぜるためのマドラー?代わりに黒文字の楊枝を使っています。太さピッタリ

そこまで神経質になる必要はありません。この位アバウトな感じで作るので全然OKかと。

準備するもの ②

ベース

無水エタノール

虫よけスプレーのキャリアオイルとして、各種エッセンシャルオイルを混ぜ合わせる際にはホホバオイルが良いとされますが、我が家では無水エタノールを使用しています。無水エタノールをベースにそこにエッセンシャルオイルを入れると水で攪拌する場合に比べ圧倒的に混ざりやすいです。更に揮発性が高まりますので虫よけ。として使う際により効果が期待できます。

無水エタノールは薬局などで普通に売っています。あまりこれ以外使う用途が無いのですが、名前の通り無水(水分が含まれていない)のため、パソコンや精密機器、家電などの掃除に使うと便利です。

ジェルベース

虫よけジェルを作る際には、そのベースとなるジェルベースが必要となります。蜜蝋を使用すると言う本格的な作り方もあります(こちらのHPが参考になります)

我が家では、もっとお手軽なジェルベースを使っていますが全く問題ありません。

我が家もここのジェルベースを愛用中です。

アロマオイル

アロマオイルについては、上記で虫の嫌がらるエッシェンシャルオイルを説明しましたので、それらの中からお好きなものをチョイスしてください。ただ重要な点はたった一点。

アロマオイルはエッセンシャルオイル(精油。100%ナチュラル)なものを利用すること

間違っても、スポイトやじょうごを買いに行くついでに100均で売っているアロマオイルなどを買うのは避けた方が良いと思います。元々100均で売っているアロマオイルの主成分は、エタノールと香料ですので、虫が忌避する成分等は含まれていないと考えた方が良いでしょう。

準備はOK 早速虫よけを作ってみましょう。

自作虫よけスプレーのつくり方

我が家では虫よけスプレーとジェルの2種類を自作していますが、まずは虫よけスプレーを。

レシピ

【スプレーボトル50mlの大きさで作成の場合】

キャリアオイル(無水エタノール) 10ml
シトロネラ 10~15滴
レモングラス 10~15滴
ゼラニウム 5滴
ユーカリシトリオドラ 5滴
ラベンダー 5滴
ミント(北見ハッカ油) スポイトで1,2滴
精製水(水道水でも可。我が家はラベンダー蒸留水を使用) スプレー瓶いっぱい

① 計量カップに無水エタノールを10ml入れる。

②(計量カップがガラス製の場合、そこにエッシェンシャルオイルを混ぜてゆく。)プラスチック製計量カップの場合は、じょうごを使って、遮光性スプレーガラスびんに無水エタノールを移してゆく。

③-1 エッセンシャルオイルを上記用量で投入し、よく攪拌する。

③-2 直接一滴振り入れられない形状のエッセンシャルオイルの瓶の場合や、北見ハッカ油はスプレー瓶が大半のため、スポイトを使ってエッセンシャルオイルと同様に混ぜる。

④計量カップがガラス製の場合、ここでスプレーガラスびんに移す。プラスチック製の場合、スプレーガラスびんに直接エッセンシャルオイルを投入しているので、蓋をしてよく攪拌する。

⑤スプレーガラスびんいっぱいに水道水もしくは精製水(我が家ではラベンダー蒸留水を使用)をじょうごを使って注入し、よく攪拌する。

あまり意味はないような気がしますが、北海道旅行の際に購入したファーム富田のラベンダー蒸留水を精製水の代わりに我が家では使用しています。シトロネラの刺激を多少なりとも和らげているような気がしないでも無いです

以上で虫よけスプレーの完成です。

自作虫よけジェルのつくり方

スプレーは揮発性のため、効果の持続時間が短くこまめに塗りなおしが必要となります。腕や首筋などにシュッとスプレーをしてかるく伸ばしたり、あらかじめうちのワンズの犬服にスプレーを一吹きしたりと、広範囲に簡単に濡れると言う利点を持っています。

一方、ジェルはスプレー式に比べるとジェルに成分が塗りこまれているため、一度塗ると効果が長い点に特徴があります。僕は、足元は丹念にジェルを塗り、上半身はスプレーで簡単にシュッと済ます。といった使い方をしています。

レシピ

ジェルベース ガラスびんにいっぱい
シトロネラ 10滴
レモングラス 10滴
ゼラニウム 3滴
ユーカリシトリオドラ 3滴
ラベンダー 3滴
ミント(北見ハッカ油) スポイトで0.5~1滴

①ガラス容器にジェルベースを使用する分まで入れる。(この時、コンビニプリンのスプーンがあると便利)

②ベースにエッシェンシャルオイルを用量通りに投入する。

③ベースになじむ様によくかき混ぜる。

目安としては透明なジェルベースが白く見えるくらいまでかき混ぜればOKかと思います

以上で虫よけジェルの完成です。

使用上の注意

用量はほどほどから始める

虫よけで使うエッセンシャルオイルは刺激が強いタイプのアロマが多い印象です。上記レシピでの用量はあくまでも我が家での参考値となります。お肌への刺激と虫が寄り付かない度合いは共存できません。虫への効き目を見ながら、肌への刺激、不快感の無いところでのご自身に合った配合量を模索してみてください。それもまた楽しい経験になるかと。

3歳以下の子供への使用は控える

やはりここでも子供、特に3歳以下の小さいお子さんへの使用は刺激が強いので控えた方が無難かもしれません。そういう場合、作ったアロマスプレーをキャンドルに浸して、虫よけキャンドルとして使ってみるのも良いかもしれません。

イヌの皮膚に直接スプレーしたりジェルを塗りこむのは控える

同様の理由で、イヌにとっても刺激の強いものになると想定されますので、我が家ではスプレーを犬服に一吹きして着せています。これで水場でも愛犬がブユ被害等に遭った事はありませんし、日々のお散歩の際も犬服にスプレーしておくだけで蚊に刺される様なリスクからは回避できていると思います。

但し油断は禁物ですので、フロントライン等のマダニ・フィラリア対策は必ず行ってください。

自作虫よけスプレーは2~3週間をめどに使い切る

水と合わせたエッシェンシャルオイルは長持ちしないと言われています。おおよそ、2~3週間をめどに使い切るくらいの量を作るのが良いかと思います。

さいごに

ご自身の肌の敏感さに合わせてその用量を変えてみたり、好きな香りを楽しんでみたりしつつ、化学物質を使用しない安心感が自作の最大のメリットかと思います。

まだまだ暑い夏が続きます、まずは試しに自作虫よけつくりを始めてみてはいかがでしょうか?効果は絶大です。以前、友人とキャンプに行き、こんなもん。と効果に半信半疑の友人以外全て(僕たち家族、友人の奥さん、それぞれのわんこ)がスプレーをシュッとして夜飲んでいたのですが…

朝起きて、友人のみ出ていた足首をびっしりと何かに刺されて悲惨な事に(笑)

そんな事にならないように、ちゃんと防虫対策は怠りたくないものです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です