松原湖高原オートキャンプ場は標高1,200mの八ヶ岳のふもとのキャンプ場。主だったメリットを簡単に挙げるだけでも…夏は涼しい高原キャンプ。早いチェックイン・遅いチェックアウト時間。フリーサイト。温泉付き。綺麗なトイレ。と、どこからどう見ても「最高」以外の言葉が見当たらないキャンプ場です。
そんな松原湖高原オートキャンプ場は犬連れキャンパーにとっても魅力的なキャンプ場かどうか? どのサイトがベストなのか?などの視点を加え、実際利用したうえで徹底的に検証してみたいと思います。
但し2022年シーズンは11月6日で終了。来年以降のキャンプ計画にお役に立てれば嬉しいです。
Contents
訪問前 : 情報収集~予約まで
訪問前:情報収集~予約までに関してのチェックポイントは以下の通りとなります。
- キャンプサイト情報の分かり易さ
- 料金システムの分かり易さと金額の妥当性
- イヌの扱い
- 予約確認やその後のコミュニケーション
キャンプサイト情報の分かり易さ ★★★★★
松原湖高原オートキャンプ場は、一般社団法人小海町開発公社が運営する複合レジャー施設(オートキャンプ場、バンガロー・コテージ、貸別荘、マレットゴルフ・パターゴルフ、温泉)です。HPは直感的に操作しやすく非常に分かり易く、必要とする情報に接するまでに苦労する事は全くありませんでした。
なお、キャンプ場の予約はWebのみで電話等では一切できない点には注意が必要です。
料金システムの分かり易さと金額の妥当性 ★★★★☆
繁忙期ならびに平日・休日によって金額の上下はありますが、基本的には車1台タープ一張+テント(シェルター含む)で料金は構成されており分かり難い事は全くないです。
施設 | 詳細 | 料金 |
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オートキャンプ | 自動車1台 (タープ1張含) | 2,000円 |
テント1張り ※シェルターはテント扱い | 3,000円 | |
バイク1台+テント1張 | 1,000円 | |
キャンピングカー | 大[全長5.5m以上のもの](牽引トレーラータイプ、フルコン、大型キャブコン等) | 6,000円 |
小[全長5.4m以下のもの](キャブコン、バンコン、軽キャンパー等) | 2,000円 | |
自転車・徒歩 | 一人+テント1張 | 1,000円 |
ディキャンプ | 自動車1台(タープ1張含) | 2,000円 |
【利用例】 | 自動車1台+テント1張= 5,000円 | |
【期間限定】 ・・・繁忙期(8月)、連休(GW、お盆など)は期間適応外 | ||
平日キャンプ【期間限定】 | ●自動車1台: 1,500円 ●テント1張: 2,000円
●キャンピングカー1台(小): 1,500円 ●キャンピングカー1台(大): 4,000円 |
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ソロキャンプ【期間限定】 | 【一人利用限定】自動車1台+テント1張: 2,000円 |
出典:松原湖高原オートキャンプ場HPから引用
基本的には1泊(車一台、テント&タープ)で5,000円(人数関係なし)なので、ファミキャンにはうってつけのキャンプ場だと言えます。僕は昨今のキャンプブームで料金の高騰が当たり前になる中、可能であれば「1泊5,000円以内」を目処にしたいので許容範囲の金額と考えています。
イヌの扱い ★★★★☆
HPの目に付くところに犬に関する記載がなかなか見つけらませんでしたが、FAQのページにやっと記載を発見しました。
Q:ペットは同伴できますか?
A:ペット同伴可能でございます。他のお客様のご迷惑にならないように飼い主様のご協力をお願いいたします。
とのこと。基本、ここまでシンプルに書かれると飼い主のモラルにかかっている事になりますよね。しっかりしなければ…
予約確認やその後のコミュニケーション ★★☆☆☆
予約確定後メールが届きますがそれだけ。きわめて普通かな。
訪問前 まとめ ★★★★
社団法人(基本小海町)が運営しているHPの割に非常に見やすく、必要な情報が過不足なく入手できるイメージです。予約に関してはWebに一本化しており電話等による予約問い合わせは不可な点が若干気にかかりますが特に問題なし。
料金に関しては普通の家族構成(車1台。人頭税・ワン頭税方式ではない)、普通のサイト構成(テント+タープ)、フリーサイトで5,000円/泊なのは昨今の料金高騰の中良心的価格と言えなくもないです(個人的にはあと一声安くなって欲しいですが、現状を考えると致し方ないですかね)。
実際に松原湖高原オートキャンプ場に行ってみて
現地でのチェックポイントは以下のとおりとなります。
- キャンプ場までのアクセス
- アーリーチェックイン、レイトチェックアウト等の融通はきくか?
- ヒトにとって快適なキャンプ場か?(共用施設、キャンプエリア)
- キャンプ場周辺施設は充実しているか?
キャンプ場までのアクセス ★★☆☆☆
八ヶ岳の麓、小海エリアは高速からは遠く、東京方面からだと中央自動車道長坂IC(131㎞・約1時間半)を降り下道を45㎞・1時間程度。もしくは、関越自動車道~上信越自動車道八千穂高原IC(174㎞・約2時間)、下道14㎞・約20分と、時間的余裕をみて考えると3時間はかかります。
首都圏から200㎞圏内と割と近距離のイメージなのですが意外と時間がかかります。3時間あれば白馬方面に行けてしまう事を考えると、決してアクセスが良いとは言えません。
僕たちは中央方面から伺いましたが、下道は道的に険しい箇所も無く快適なドライブ(清里、野辺山を通り高原の里山を楽しむ感じ)でしたので、運転が苦痛と言う事はないです。
アーリーチェックイン、レイトチェックアウト等の融通はきくか? ★★★★★
松原湖高原オートキャンプ場に関しては、アーリチェックイン、レイトチェックアウトの概念が通用しないキャンプ場です。
営業期間 | 2022年度シーズン:4月23日 ~ 11月6日 (気候等によって変更となる場合がございます) ★次年度シーズンは2月頃より予約受付開始予定 ※WEB予約のみ |
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受付・利用時間 | 【通常時】 チェックイン 8:30~17:00 チェックアウト ~17:00【連休期間のみ】: 4月29日~5月8日 / 7月16日~18日 / 8月11日~15日 / 9月17日~19日 / 9月23日~9月25日 / 10月8日~10月10日 チェックイン 8:30~17:00 チェックアウト ~12:00 受付時間外のご入場はできませんのでお気をつけください。 ※例年、繁忙時期になりますと受付・精算をせずに先に入場・設営をされるお客様が見受けられますが、 正確な台数把握のため、必ず受付をしてからキャンプサイト内への入場をお願いいたします。 |
受付場所 | 土曜日(好天日)・連休期間…キャンプ場内管理棟(売店)
平日・日曜日…管理事務所窓口 ※日帰り温泉施設“八峰の湯”入口内 |
受付時必要な事 | キャンプ許可証に記入するため車のナンバーを覚えておいて下さい。
予約確認メール画面 又は印刷したものをご提示いただくと受付がスムーズです。 |
出典:松原湖高原オートキャンプ場HPより引用
チェックイン8時半
チェックアウト夕方5時(但し連休時は昼12時)
どうアーリー、レイトをお願いすればよいの?って位の設定です。普通の13時チェックイン12時チェックアウトのキャンプ場に比べると、なんと8時間半長く滞在可能なのです!これは実質的に1泊で普段のキャンプの2泊分たのしめちゃう事になりますよね(キャンプ場で到着日の朝昼晩、次の日の朝昼と5食キャンプ飯作れます(笑))
但し注意点も…
5時までチェックアウトしない。という事になると、たとえば金曜日年休を取ってキャンプに来た方がいたりすると、空いているサイト選び放題で良い場所ゲットで土曜は5時までどかない。なーんて事も多そうな予感(笑) やっぱりここは多少無理をしても平日に訪れたいキャンプ場だと言えます。その辺は前回取り上げた平湯キャンプ場にそっくりなのです。
ヒトにとって快適なキャンプ場か?(共用施設)★★★★☆
センターハウスは平日と土日では場所が異なる点に注意 ★★☆☆☆
チェックイン時に必ず立ち寄るセンターハウスは、平日だとテント設営エリアから徒歩15分程度かかる「八峰の湯」に併設されている管理事務所が唯一の窓口になります。売店も平日は開いていませんので、忘れ物をしないように細心の注意が必要となります。
なんといっても温泉、八峰の湯は最高の湯 ★★★★★ (※2022年11月1日~2023年3月10日まで休館)
松原湖高原オートキャンプ場を特別なものにしているのが、温泉が隣接しているという点にあります。
源泉かけ流し
露天風呂
サウナ
と、僕が求める「温泉三種の神器」フルコンボに加え、岩盤浴まで整備されています。
それだけじゃなく、キャンプ場利用者はなんと400円にて入れます!
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今まで訪問したキャンプ場の中でも最も綺麗かもしれないサニタリー棟★★★★★
キャンプエリアの中心に位置する売店兼管理棟に隣接する建物がトイレとコインシャワーで構成されるサニタリー棟です。とにかく綺麗。本当に綺麗。ぼっとん便所が当たり前だったキャンプ場時代を知っている人間にとっては、「ここまで来たか」と思わされる位綺麗なトイレでした。
水屋はお湯が利用可能 ★★★★★
水屋ですが、各キャンプエリア毎に配置されており遠くて困る事は無いのですが、一番驚いたのが管理棟に付随している洗い場にはなんと5分100円と有料ではあるのですがお湯が使えるのです!これは本当にありがたい。お湯と水では油汚れの落ちが格段に違うのは言うまでもありません。
その他気配りの行き届いた共用施設 ★★★★★
あるとないとでは大違い。管理人様の気遣いを感じる備品たち
レンタルは最小限。不足感はあまり感じない ★★★☆☆
レンタル用品 | 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、レンタル品は下記のみとなります。
バーべキューセット〇 (網・鉄板・炭受け・トング4点セット)(1,500円) LEDランタン〇 (テント内を照らす程度の明るさとなります。) (1,000円) 屋外用テーブル〇 (1,000円) 屋外用イス〇 (300円) ※お願い※レンタル品貸出し受付時間は16:30までです。 在庫の都合上、予約以外の当日受付分をお受けできない場合がございます。ご利用予定のお客様は事前予約をお願い致します。 |
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出典:松原湖高原オートキャンプ場HPより引用
ルールは細かく規定されている。定期的な巡回も行っている ★★★★☆
その他注意事項。かなり詳細に規定されております。ここまで厳密に言わなくても…と思いますが、キャンプ人口の母数が増えれば自然とルール違反を行う人の割合も増えるもの。安心してキャンプを楽しむには必要かと思います。特に夜間の音に関しては注意喚起がなされています。
ルール 注意事項 |
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出典:松原湖高原オートキャンプ場HPより引用
キャンプだけではない豊富な施設が超充実 ★★★★★
広大な敷地を利用して、キャンプだけではなく様々なアトラクションが用意されているのが嬉しいポイントです。
子供に人気 アスレチックフィールド
出典:松原湖高原オートキャンプ場HPより引用
八峰の湯の道を挟んで向かい側、コテージ・貸別荘近く(キャンプエリアからは遠い)アスレティックフィールドはあります。我が家は子供がいないので利用しませんでしたが、様々なアトラクションが用意されています。
※但し、施設老朽化に伴い2022年現在、一部の利用に制限されている模様。利用料金も4歳以上200円なものが無料開放していました。2023年シーズン以降は不明のため、利用に際してはHPを確認した方が良いでしょう。
広大なマレットゴルフ場
マレットゴルフとは木づちを意味するマレットという名のクラブとボールを使い、決められた打ち出し地点からできるだけ少ない打数でホールにボールを入れることを競うスポーツ。ゲートボールをもっとスポーツにした感じ。当然やった事ないです。
パターゴルフも完備
マレットゴルフ場と併設、八峰の湯側に広く位置しているのがパターゴルフ場。キャンプに来てパターゴルフはねぇだろ…とは思いますが、複合レジャー施設という事を考えるとあって邪魔になる訳では当然ありません。
ヒトにとって快適なキャンプ場か?(おススメサイト)★★★★☆
松原湖高原オートキャンプ場は大きく分けて5つのキャンプエリアに分かれています。それぞれ特徴がありますので詳細に見ていきたいと思います。
第一キャンプサイト ★☆☆☆☆
第一キャンプサイトはバンガローとエリアを共有しているエリア。全体的に日影、傾斜地、木々が密に生えているため1サイト辺りの専有面積はかなり狭くなると思われます。
サニタリー棟、売店からも遠く利便性も高くありません。
僕ならば週末のみオープンするグランドサイト(詳述)よりも選びたくない、このキャンプ場で一番NGなエリアと思います(あくまでも個人的感想)
第二キャンプサイト ★★★☆☆
第二キャンプサイトは松原湖高原オートキャンプ場の中で一番人気のエリアと思われます。まず最初にここから埋まって行くイメージですが、僕のきわめて個人的意見としては、エリア全体の有効面積が他エリアに比べて狭いため、広々と解放感のあるサイト構成を取れない点が気にかかります。(上記マップでは広く見えますがこんなに広くはない)眺望も一部エリアを除いてはそこまで良くもない。人気エリアだけあり必ずだれか先人にピンポイントの良いエリアは取られている。といった印象なため、「あえて第二キャンプサイトにこだわる理由はゼロ」と思います。
但し、水屋完備。サニタリー棟・売店からも近いと立地的メリットはやっぱり大きいです。
第三キャンプサイト ★★★★★
明らかにこのマップには瑕疵があります。北側のエリアが途中でちょん切れています。このマップからは第三キャンプサイトはサニタリー棟・売店の裏にひっそりとある小さなエリアに見えますが、グラウンドサイト、第四キャンプサイトに次ぐ広さ(第二キャンプサイトの倍はあるかと)になります。地図の優に倍以上はある広いエリアとなります。
比較的フラットな地形、エリア内の木と平地のバランスの良さ、広いフラット地形なので専有面積を広くとれる、サニタリー棟・売店から至近距離、空いてさえいれば眺望も確保可能。と、僕にとって一番重要な「フラット地形で専有面積が広い」このエリアが松原湖高原オートキャンプ場の5つあるエリアの中でベストエリアだと思いました。
第四キャンプサイト ★★★★☆
これもかなり誤解を招くマップ。第三キャンプサイトの真向かいの小さなエリアに見えますが、実際は第三キャンプサイトの向いは畑です。位置的には第三キャンプサイトの北東に位置します。そして広さも4つのサイトの中でも最大を誇ります。
基本的には林間サイトなのですが、クルマを停めてその脇にテントを設営するのに必要十分な広さが確保されつつ、隣のサイトとは木を挟んだ独立した造りになっているところが多く、プライバシーもある程度確保できる(フリーサイトなのに!)のが最大のメリットです。
デメリットとしてはサニタリー棟からはひたすらに遠いです…八峰の湯はもうどのエリアからも遠いので気にならないですが、やはりトイレは…水屋は用意されているので仮設の簡易トイレで我慢できるならば。というサイトです。
我が家は夏場であれば第二キャンプサイトよりもこちらを取ると思います。
グラウンドサイト ★★☆☆☆
これも縮尺がおかしい。グラウンドサイトはサニタリー棟の裏手の「くぼ地」に拡がるまさにグラウンドそのもののフラットで木が一本も無いだだっ広い広場。全キャンプサイトの中で一番の面積を有しています。
くぼ地のため眺望は全く期待できません。日差しを遮るものが何一つないため夏場は灼熱地獄になるのを覚悟したほうがよさそうです。第一~第四がいっぱいの時や土日限定で開放しているぽいエリアですが、第一キャンプサイトに設営するくらいならこちらの方が良いかもしれません。
イヌにとって快適なキャンプ場か? ★★★★★
イヌ目線で松原湖高原オートキャンプ場を見てみると、そもそも標高が高く暑さの苦手な犬にとっては快適に過ごせる。木々が多く直射日光を指せる事の出来るサイトが多い。第三キャンプサイトは敷地に余裕がありお隣を気にしにくい。第四キャンプサイトはプライバシーが確保可能と、サイトによってはフリーサイトにも関わらず、隣のキャンパーに左右されにくい点も犬にとってはメリットではないでしょうか。
そして一番のメリットは、広いドッグランで思う存分遊べる点にあると思います。
またまたマップに? ドッグランですが、体感的にこんな小さい感じはしませんでした。
我が家のちびーずたちも大満足(家族が一人今回から増えています)
まとめ
松原湖高原オートキャンプ場は高い標高、広いサイト、チェックイン・アウト時間の長さ、温泉、ドッグラン、適切な料金とケチのつけようが無い誰にでもおススメできるキャンプ場です(唯一あるとすれば以外と東京から遠い位かな)次は真夏に行ってみたいとおもわせてくれるキャンプ場でした。