初日、2日目からほぼ終日雨でげんなりする天気のもてぎですが、決勝当日、朝起きてみたら雨は降ってませんでした!
天気予報も最初は曇り。その後時々雨、そして終日雨とコロコロと変わる始末。さて、いづれにしてもウェットコンディションの決勝にはなりそうです。
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やっぱり雨の決勝に…
N5駐車場の奥のフリーキャンプエリアで3日間テント泊をしていた我が家、決勝当日は7時までにテントの撤収が決められています(テント設営跡も駐車場になる模様)。そこで朝は5時起きになります。
起きてみると、雨が降ってないじゃないですか!
自由席観戦ポイントはここだ
まずは今日の観戦ポイントの場所取りに行きます。例年、S字出口~V字入り口が見える自由席エリアで観戦していましたが、なんと今年から有料席に…
ここも、自由席じゃなくなるとどこで見りゃ良いんだ…と、途方に暮れつつ、V字側にちょっとだけある土手の自由席の一角と、立体交差から出て来てS字進入~出口が見れる自由席の一角をとりあえず抑えます。
7時過ぎに、テント撤収が終わった頃、ぽつぽつと雨が…
げんなりしながら、天気予報を見ると、終日雨に変わっているではないですか…覚悟を決めて雨合羽に着替えてサーキットに向かいました。
いきなりのオイルまき散らしトラブル
雨が激しくなるなか、まずはV字コーナーエリアに向かいますが、全くフリー走行が始まる気配すらありません。注意深く会場アナウンスを聞くと、moto3のライダー、アンドレア・ミーニョがオイルをコースの2.5㎞に渡りまき散らした結果、1~6コーナーでオイル除去作業を行っているとの事…
全く雨もやむ気配が無いどころか、強くなってきましたので、S字~V字が見渡せるエリアの先にある休憩ポイントで朝から酒を飲んで待ちます。
大バカオイル野郎のせいで、スケジュールもグチャグチャ。オープニングセレモニーも全て中止。どっかの自衛隊かなんかの飛行機が1機だけ飛んで来たものの、ネズミ色の空に紛れてなんだか全く盛り上がらない始末…
moto3決勝
なんかイマイチタイムスケジュールが良く分からないまま、雨の中moto3がスタートします。
オイル撤去作業&雨のせいで13周に減周されて、超絶スプリントレースに。
moto3決勝結果概要
優勝ロマーノ・フェナティ(HONDA) 今季3勝キャリア10勝
雨の難しいコンディションを制したフェナティ
2位ニッコロ・アントネッリ(KTMチーム・アジョ。VR46ライダーズアカデミー)昨年開幕戦優勝以来の久々の表彰台
3位マルコ・ベッツェッキ(マヒンドラ、VR46ライダーズアカデミー)初表彰台、マヒンドラも今季初表彰台
4位鈴木 竜生(HONDA, SIC58)キャリア最高の4位。あと一息!
17位ホアン・ミール(HONDA,Leopard) 総合首位で、今回の結果如何ではチャンピオンもあったが、予選グリッド20位からのスタート(アラゴンでの違反でグリッド降格)、挙句の果ては今季初のゼロポイントに終わる
moto3はこんな感じ。詳細の順位、タイムはMotoGP公式サイトへ
moto2決勝
moto2もmoto3フリー走行のオイルまき散らしの影響で15周に減周されてのスプリットレースに。予選、スリックに履き替えギャンブル大成功の中上がP.P.です。来季からLCR HONDAへの移籍が決定している中上、moto2での雄姿を日本で見れるのがこれが最後です。有終の美を飾ってほしいものです。
やはりmoto2は実質的1メイクレースと言っても良い訳で、MotoGPに比べマシンよりライダーの資質(+セッティング)が直で問われるカテゴリーなので、ここで勝ってこそ。なクラスなんです。そう言う意味で、今シーズンの中上の成績はかなりガッカリしているのですが(ライダーとしての能力はピカイチでもセッティング能力がね…未だにハルクプロの名伯楽、本田重樹さん頼みてのはいかがなものか…)ま、それはそれ。日本での雄姿を目に焼き付けたいと思います。
決勝当日はあいにくの雨雨雨…moto3決勝時よりも幾分雨は弱くなっていますが、やはり乗る側にも見る側にも辛い雨が降り続く中のスタートになります。
中上は、予選ラストでスリックのギャンブルで得たP.P.です。 裏を返せば、ウェットのセッティングが出ていなかったので、ただひたすらに路面が乾くのを待っていたともいえる中上、決勝のフルウェットでは、FPのタイムを見てもセッティングがキマッていないのは明らか。そんんな中、最初の数周とは言え、トップを死守し、抜かれた後も落ちてゆくマシンをなんとか操る姿は涙ぐましいものがありましたが、残念ながら結果は6位と言う残念な結果に終わりました。
moto2決勝結果概要
中上は残念だったけど、レースとしてはとても面白かった。やっぱりmoto2は面白い!
MotoGP 決勝
moto3, moto2と決勝は進んで行きましたが、moto2の時一瞬空が明るくなりましたが、全く雨は止む気配がありません。もう4時間近く全く雨を避けられず、レインコートも防水機能の限界を超え、じわじわと下の衣服に滲み出して来ました。
MotoGPクラス決勝が始まる頃(14時)には、手足は痺れ出し、寒気が全身を覆います。マジでこれ、修行だよ…て感じで限外スレスレの中の観戦になります。
大雨の中のスタート
スタート1コーナーでいきなりマルケスがトップに、そのまま我々の待つS字入り口に突っ込んで来ます。
序盤はダークホース、ペトルッチがかき回す
中盤転倒続出
雨は時折激しさを増し、観ている側ももう限界寸前まで追い込まれていました…そんな中、中盤転倒者が続出していきます。まさにサバイバルレースの様相を呈して来ました。
個人的クラッチローショック(ま、いつもの事ですが)も冷めないうちに、全く同じ場所、S字の出口で、今度はロッシがスリップダウンし、そのままリタイヤに。
一緒に観戦していた友人N(Instagram ID nagano1002)。写真友達でもあるのですが、まだMotoGPにハマって間もないですが、ロッシの大ファンが決定的瞬間を撮りましたのでまずは見てください。僕はロッシ好きじゃないんで追いかけてませんでした…後悔(苦笑)
カメラを長年趣味にしていても、そうそう撮れるもんじゃない決定的瞬間。豪雨の中のN氏の満面の笑みが忘れられません。あ、ファンのはずぢゃ…(笑)
雨は益々激しく僕たちも途中棄権
僕のイチ押しクラッチロー、友人Nのイチ押しロッシがそれぞれ目の前で転倒(クラッチローはその後走りましたが、また転倒でリタイヤ)したことで、緊張の糸が切れた僕たち…
更に、雨がレインウェアの防水限界を超え、容赦なくしたの服に滲みこんで行きます。今や下着までぐっしょりな状態に…
挙句の果ては、冷たい雨に3日間打たれ続け、手足が痺れ始め、あろうことか頭痛まで…
このままいたら低体温症になりかねない所まで追い込まれた我ら…S字進入~出口のエリアからまずは退避して、雨をしのげる場所に移動します。
グランドスタンド近辺ならまだしも、5コーナーから先はまともな雨をしのげる施設も少なく、更に雨をしのぎながらオーロラビジョンでレースの模様を確認する様な場所もあるわけもなく…
なんとかレースを最後まで観たいものの、体力の限界を感じ一旦クルマに避難。。。ただ、このままサーキットにいて大渋滞に巻き込まれ、サーキットを出るのに3時間とかかかっていたら、それこそ倒れてしまうかも。との思いに至りました。
無事?ペトルッチをマルケス、ドヴィツィオーゾがそれぞれパスし、この二人のうちどっちかが。と言うところまで見届けてサーキットを後にします。
一生の後悔、もてぎ開催MotoGP最高のバトル
いよいよマルケスV.S.ドヴィツィオーゾの一騎打ちとなります。この戦いは単なるもてぎラウンドの1勝と言うだけでなく、今シーズンのチャンピオンシップを占う大事な1戦になります。ここでマルケスが勝てば、ほぼほぼ今シーズンの結果は決まります。ドヴィツィオーゾが勝てば、11ポイント差にまで再度詰め、残り3戦本当に楽しみになります。
もう結果はここまで読んで下さった読者の方はご存知とは思いますが、ラスト10周でトップに立ったドヴィチオーゾを再度抜き去るマルケス。
ラストラップの90度コーナーで無理やり前に出たマルケスを最終コーナーでさし返したドヴィチオーゾ。今まで競り弱いイメージしかなかったドヴィチオーゾ。
それこそ、250㏄時代、今や都落ちのバウチスタ、今やどこで何をしてるかもよく分からないデアンジェリス等と一緒に競っては負けを繰り返していたドビ…
どこでどう開眼したか分かりませんが、この競り強さはホンモノかと。こうなりゃドヴィチオーゾにチャンピオンを取らせたいものです。
まとめ
2017 MotoGP 第15戦 日本GP 決勝結果 (24 laps)
順位 ゼッケン ライダー チーム名 タイム トップ差 1 4 A・ドビツィオーゾ Ducati Team 47’14.236 - 2 93 M・マルケス Repsol Honda Team 47’14.485 0.249 3 9 D・ペトルッチ OCTO Pramac Racing 47’24.793 10.557 4 29 アンドレア・イアンノーネ Team SUZUKI ECSTAR 47’33.081 18.845 5 42 アレックス・リンス Team SUZUKI ECSTAR 47’37.218 22.982 6 99 J・ロレンソ Ducati Team 47’38.700 24.464 7 41 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini 47’42.246 28.010 8 5 J・ザルコ Monster Yamaha Tech 3 47’43.711 29.475 9 25 M・ビニャーレス Movistar Yamaha MotoGP 47’50.811 36.575 10 76 L・バズ Reale Avintia Racing 48’02.742 48.506 11 44 P・エスパルガロ Red Bull KTM Factory Racing 48’10.593 56.357 12 21 中須賀 克行 Yamalube Yamaha Factory Racing 48’14.417 1’00.181 13 22 S・ロウズ Aprilia Racing Team Gresini 48’15.216 1’00.980 14 8 H・バルベラ Reale Avintia Racing 48’17.354 1’03.118 15 53 T・ラバット EG 0,0 Marc VDS 48’17.750 1’03.514 16 45 S・レディング OCTO Pramac Racing 48’18.398 1’04.162 17 38 B・スミス Red Bull KTM Factory Racing 48’20.507 1’06.271 18 7 青山 博一 EG 0,0 Marc VDS 48’27.486 1’13.250 DNF 19 A・バウティスタ Pull&Bear Aspar Team 42’23.775 3 laps DNF 26 D・ペドロサ Repsol Honda Team 40’17.272 4 laps DNF 17 K・アブラハム Pull&Bear Aspar Team 40’52.411 5 laps DNF 35 C・クラッチロー LCR Honda 29’18.059 10 laps DNF 46 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP 10’08.415 19 laps DNF 31 野左根 航汰 Monster Yamaha Tech 3 6’16.600 21 laps
3日間全て雨なんて、自分の中にも記憶の無い位に荒れに荒れた今年のMotoGP
しかし、雨だからこそのエキサイティングな予選、決勝が観れた訳で。
ツインリンクもてぎは色々不備はあるものの、観客を快適に迎える工夫も怠らず、なんとかかんとか楽しい3日間を過ごすことが出来たかと。
やっぱり、モータースポーツ、MotoGPは楽しい!