Label Variation…DECCAレコード Vol.1:英デッカ(UK DECCA)

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出されて以来、なかなか東京から他県へ遊びに行くこともままなりません。(令和2年5/27現在、緊急事態宣言自体は解除されましたが、県をまたぐ移動やキャンプはまだなかなか憚られるのが現状です。)てな社会情勢の中、このブログのメインコンテンツであるキャンピングカー、ハイエース快適化、キャンプ場、キャンプギア…etc 全く書くネタがありません(涙)

てことで、今回はブログ開設当初からカテゴリーだけは作成していましたが、全くコンテンツとして執筆して来なかったソトアソビ以外のコンテンツ、「ウチアソビ」の記事となります。

管理人は、キャンプ・クルマ旅を中心としたソトアソビと同じくらい音楽(特にアナログレコード)が好きなのです。そこでコロナ終息までのつなぎにレコードの事でも執筆しようかと思いついた次第です。で、その内容として、好きなアーティストの事や名盤紹介等ではなく、よりレコードに特化した内容。すなわち、中古レコード屋に立ち寄った時、そのレコードがいつの時代のプレスかを認識するための、レーベルバリエーションを整理したいと思っています。こうしたレーベルバリエーションに関する記事は国内外かなりのサイトで取り扱っていますし、信ぴょう性はそちらのほうが高いかもしれません(笑)

あくまでも、自分が中古レコード屋に立ち寄った時に年代特定のための備忘録のつもりでまとめています。当然、マニアックな話ですので興味のない方は読み飛ばして頂いて結構です。新たにここにたどり着いた方には、今後レーベルバリエーションに関してはコンテンツを増やして行きたいと思っていますので、しばしお待ちいただければ幸いです。

英国デッカ設立~1950年代

1929年に設立されたDECCAレコードは、第二次世界大戦の頃潜水艦ソナー開発を行い、その技術を応用してffrr (Full Frequency Range Recording、全周波数帯域録音)という高音質でライバルのEMIとしのぎを削っていました。(当時の英国二大レーベルといえばEMIとDECCAを指します)

ちなみに米DECCAは、英DECCAの米国ブランチとしてスタートしましたが、1950年代には資本関係が切れており全くの別会社となっています。米DECCAは後にMCAに買収された後、MCAはシーグラムに買収され、その後ユニバーサルミュージックと改名し、最終的には英デッカを吸収することになります。

ここでちょっとややこしい話ですが、英デッカが1950年代末より米国で展開する際には(既に別資本の米DECCAが存在するため)LONDONレーベルを用いていました。一方、米デッカは英国では(別資本の英DECCAが存在するため)ブランズウィック(Brunswick)レーベルとして展開していました。なお、米デッカは米Brunswickを1940年に買収し傘下に収めたのですが、50年台末にジャッキー・ウイルソンがブランズウィックで大ヒットを連発し、ソウルの名門レーベルとして米国で独自の成長を遂げています。で、その米Brunswickの英国での配給は英DECCAが行っていたという事実。なんだかその辺の入り組んだ事情がいまだに良く理解できていなかったりします(苦笑)

たとえば、THE WHOは英Brunswickからのデビューなのであって、それはとにもなおさず米DECCA傘下からのデビューなので、英DECCA所属アーティストであるストーンズとはレーベルメイトでは決してないということ。あまり関係のない話ですが、いつかBrunswickレーベルについてはもっとちゃんとスタディしたいと思っています(苦笑)

かなり脇道に逸れてしまいました。1950年代の英DECCAに関してはクラッシックの名門レーベルであり、私は全くクラシックに関しては造詣が全くないため、ここでのレーベル判別に関しましては英DECCAのロック部門が最も華やかであった1960年代を中心に整理している点を前もってお詫びします。

OPEN DECCA mono Label (1950年代末~1969年末)

ロック時代のDECCAといえば、やはりローリングストーンズ。ビートルズをオーディションで落としてしまった(ちなみに同オーディション合格バンドはブライアン・プール&ザ・トレメローズなのは有名な話)反動かどうかはわかりませんが、DECCAの60年代はキレッキレのヤバいバンドがEMI系よりも多い印象が個人的にあります。

で、DECCAの60年代のLP(12inch)に関しては割と分かりやすく、69年までモノはマルーンの下地に縁取りのされていないDECCAの文字(ちなみにステレオはブルーがバック)となります。

Variation1(ED1) : DGあり、’RECORDING FIRST PUBLISHED’表記あり(1958~1964)

THE ROLLING STONES / s/t / LK4605 / April, 1964

・Maroon下地に縁取りなしのDECCAロゴ
・DGあり
・RECORDING FIRST PUBLISHED表記あり

Variation2(ED2):DGあり、’RECORDING FIRST PUBLISHED’表記なし(1965~mid1968)

THE ROLLING STONES / No.2 / LK4661 / Jan, 1965

・OPEN DECCA
・DGあり
・RECORDING FIRST PUBLISHED表記なし
・RECORDING~の替りに(P)196x 表記に変更

Variation3(ED3) : DGなし(mid1968~late1969)

THE ROLLING STONES / LET IT BLEED / LK5025 / Dec, 1969

・OPEN DECCA
・DGなし

なお、DECCAレコードとして、オリジナルモノラル盤が制作されたのが1970年までですので、DGなしのオープンデッカモノラル盤は、市場に枚数事態が少ない、貴重な時期のアルバムとなります。

(参考)OPEN DECCA mono Label 例外カラー

DECCAのレーベル面で分かりにくくさせているもののひとつに、特定のレコードのみレーベルの色が異なる盤が存在する点が挙げられます。モノラル盤でいうと、ROLLING STONESのBIG HITS/HIGH TIDE AND GREEN GRASS(TXL101, Nov,1966)と、THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST(TXL103, Dec,1967)がマルーン地ではなく、ターコイズブルー地になります。

サタニック・マジェスティーズのレーベルデザイン

66年、67年発売ということで、OPEN DECCAロゴ、DGありです。

BOXED DECCA mono Label(ED4) (1969~)

DECCAレコードではモノラル盤がオリジナル盤として発売されたのが、71年まで。OPEN DECCAロゴが採用されていたのが、69年末までということを勘案しますと、わずか1年の期間のみ採用されたレーベルデザインとなります(それ以前に発売されたモノラル盤でBOXED DECCAの場合、それは2nd press扱いとなります)

LET IT BLEEDのBOXED DECCA Label

OPEN DECCA stereo Label(1950年代末~1969年末)

DECCAレコードのステレオ盤においては、モノラルと同様に、ブルーの下地にDECCAロゴが縁取りされていないデザインが採用されています。

Variation1(ED1) : DGあり、’RECORDING FIRST PUBLISHED’表記あり(1958~1964)

(参考)1964年以前のステレオ盤を所有しておりませんので、ネットから拝借。クラッシック界隈のレコードになります

・縁取りなしのDECCAロゴ
・DGあり
・RECORDING FIRST PUBLISHED表記あり
・ワイドベルト(FULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUND表記が銀のベルト状に)

Variation2(ED2):DGあり、’RECORDING FIRST PUBLISHED’表記なし(1965~mid1968)

THE ROLLING STONES / OUT OF OUR HEADS / SKL4733 / Sep, 1965

・ブルー地のレーベル面にOPEN DECCA
・DGあり
・RECORDING FIRST PUBLISHED表記なし
・RECORDING~の替りに(P)196x 表記に変更
・ワイドベルト(FULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUND表記が銀のベルト状に)

Variation3(ED3) : DGなし(mid1968~late1969)

THE ROLLING STONES / LET IT BLEED / SKL5025 / Dec,1969

・OPEN DECCA
・DGなし

(参考)OPEN DECCA stereo Label 例外カラー

モノラル盤と同様に、ROLLING STONESのBIG HITS/HIGH TIDE AND GREEN GRASS(TXSS101, Nov,1966)と、THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST(TXS103, Dec,1967)がブルー地ではなく、グリーン地となります。

ストーンズのビッグヒッツのステレオレーベルデザイン

ちなみにこの2枚に関しては70年代の再発盤(BOXED DECCA)でも同様のカラーで展開されています。

ビッグヒッツのBOXED DECCA再発盤

更に、同アルバムのUK-EXPORT盤に関しても、グリーン地のレーベルデザインとなっています。

ストーンズのサタニック・マジェスティーズのUK-EXPORT STEREOラベル

なお、モノラル盤においては、ターコイズブルー地のBOXED DECCAの存在は確認できませんでした。モノラルのUK-EXPORT盤は当然存在するものと思われますが、残念ながら所有していないため情報掲載をしておりません。

BOXED DECCA stereo Label(1969~)

monoと同様にstereoも69年末(70年頭?)より、レーベルのDECCAのロゴが四角の中に納まる通称”BOXED DECCA”の時代に突入します。80年代には新たなレーベルデザインとなりますので、恐らく70年代はBOXED DECCAの時代と考えてよいかと思いますが、厳密にどの年にレーベルデザインが変更となるかまではスタディしきれておりません(苦笑)

Variation1 (ED4) : BOXED DECCA narrow belt Label (1969~)

THE ROLLING STONES / ROCK ‘N’ ROLLING STONES / SKL5149 / Oct, 1972

・BOXED DECCA Label
・DGなし
・ナロウベルト(FULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUND ffss の文字が60年代に比べて小さく、銀の帯の幅が狭い)

Variation2 : BOXED DECCA WHITE LABEL

BOXED DECCA全般のヴァリエーションとして相応しいのかイマイチわかりませんが、THE ROLLING STONES の70年代BOXED DECCA時代の再発盤の中に、3枚のみ(AFTERMATH , THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST,  Get Yer Ya-Ya’s Out!’ の3枚)白ラべプロモ盤が存在します。ストーンズ以外のアーティストで白ラべが12inchで発売されているか否かについては定かではないですが、見かけた事はありません。

アフターマスの白ラべ。promotional copyの文字が見当たらないので、プロモ盤か否かも怪しいところですが…ちなみにその他2枚も所有していますが、レーベルデザイン的に全て同様(STEREO ED4に準拠)ですので割愛します

70年代BOXED DECCAその他バリエーション

BOXED DECCAに関しては、従来のレーベルデザインを踏襲した正統派?な進化系以外に一体どれだけのバリエーションが存在するのか正直分かりません(苦笑)見つけ次第順次増やして行こうと思います。

80’s DECCA Label

80年代ともなると、フィジカルの主流もCDに取って代わられるため、基本的には再発盤が中心となる関係上「レーベルデザインによる年代特定」(オリジナル盤判別方法)としての重要度はかなり低くならざるを得ません。中古レコ屋でこのレーベルデザインの盤を見かけた場合、おおよそ80年代の再発だな(アナログといえど音質的優位性はほぼ無い)と思えばまず間違いないかと。

S80年代の再発盤や、80年代に編まれたBEST盤等は基本、このデザインが基本となります。いくつかのヴァリエーションもあると考えられますが、重要度を勘案しこのデザインを紹介するに留めます

UK DECCA 7inch

DECCAの7インチに関しては、大きくざっくりと分けるとDECCAのロゴデザインの変遷&Push Out Centerの形状より4つに分類され、更にそれぞれに数多くのヴァリエーションが存在します。

Straight DECCA & Triangle Center (1954~1955)

ほぼ自分にとっては、神話の世界に等しい位昔の話(笑) DECCAのロゴがまっすぐにデザインされており、且つプッシュアウトセンターの形状が三角形のものが最初期の7inchの形状となります。

ネットから拝借した写真。1954年発売の7″

Curved DECCA & Triangle Center (1954~1959)

ここでようやく60年代ロック世代に馴染み深いカーヴド・デッカ(レコード円周に合わせてDECCAのロゴがカーブを描いている)が登場しますが、プッシュアウトセンターが相変わらず三角形であり、これまた神話の世界(現実まであと一歩)に近いデザインです。

CURVED & Triangle Centerの最終形。さまざまなバリエーションがある模様ですが、ここでは割愛。申し訳ありません、これもネットから拝借しております

Curved DECCA & Round Center(1959~1966)

ロック世代にとってここからが本題(笑) 馴染み深いレーベルデザインの時代に突入します。ただ注意すべき点として、12”はオープン・デッカからボックスド・デッカへの切り替えが1969年なのに対し、7inchにおいてカーヴド・デッカからボックスド・デッカへの切り替えが66年とずれているため、レコード屋で混乱を招きやすい点は要注意です。

Variation1 : Curved DECCA & RECORDING FIRST PUBRISHED xxxx 表記あり(1959~1964)

・CURVED DECCA
・ROUND CENTER
・RECORDING FIRST PUBRISHE xxxx表記あり

Variation2 : Curved DECCA & (P)表記(1965~1966)

THE ROLLING STONES / PAINT IT, BLACK / May, 1966

・CURVED DECCA
・ROUND CENTER
・RECORDING FIRST PUBRISHE xxxx表記に代わり(P)へ

BOXED DECCA & ROUND CENTER(Sep 1966~1980)

12inchと同様に、DECCAのロゴが四角く囲まれるようになります。7”に関しては、いつからBOXED DECCAが採用されているかですが、THE ROLLING STONES のHave You Seen Your Mother, Baby, Standing in the Shadow?(F12497 Sep 1966)からと言われています。

Have You Seen Your Mother, Baby, Standing in the Shadow?からBOXED DECCAが採用されているといわれています

・BOXED DECCA
・ROUND CENTER
・(P)表記

DECCA DEMO / PROMO Variation

DECCAの7インチのプロモ盤に関しては、恐らく(私の認識不足が原因ですが…)4種類のヴァリエーションがあると思われます。

Variation1 : OPEN DECCA,  WITHOUT A Mark & ROUND DOTTED LINE

Mike Preston /  As If I Didn’t Know / Game Of Chance / F11385 / 1961 / ※このパターンのプロモ盤を所有していないため、画像はお借りしています

・OPEN DECCA
・レーベル面円周が点線?で囲まれている
・WITHOUT A Mark

Variation2 :OPEN DECCA,  “BIG” A Mark & ROUND DOTTED LINE

Adrienne Poster / Shang A Doo Lang / When A Girl Really Loves You / F11864 / 1964

・OPEN DECCA
・レーベル面円周が点線?で囲まれている
・”BIG” A Mark  ※手持ちのレコのプッシュアウトセンターが外れていてわかりにくいですが、レーベル面全体にAマークがプリン後されているパターン

Variation3 : OPEN DECCA, “SMALL” A MARK & ROUND DOTTED LINE

Billy Fury / In Thoughts Of You / Away From You / F12178 / 1965

・OPEN DECCA
・レーベル面円周が点線?で囲まれている
・”SMALL” A Mark

Variation4

良い呼び名が思い浮かびません(苦笑)年代的にBOXED DECCA時代のDEMO/PROMOレーベルなのでしょうか?それとも70年代でしょうか?よくわかっていません…よく見かけるレーベルです。

THE ROLLING STONES / Honky Tonk Women / Sympathy For The Devil /F13635 / 1976

DECCA 7inch OTHER VARIATION

デッカの7インチのヴァリエーションをスタディする場合避けて通れないのは、マトリクスナンバーの表記(厳密には鍵括弧の形状)の違いが挙げられます。私自身が勉強不足で理解できていないのですが、このヴァリエーションが年代特定と紐づいているのか否かが分かりません。ご存じの方にご教示頂ければ幸いです。

 

おわりに

レーベルデザインの変遷と発売時期の特定については、なかなかに難しいものがあります。プレスされた工場の違いによるものや、レーベル面(下地)の移行時期と在庫の関係で法則道りにいかないレコードも多々存在するため、明確な指針にはなりえない側面もあります。でもやっぱり、レコード愛好家の基礎知識として、中古レコード屋の「オリジナル盤」表記を鵜呑みにせず、自身でせめてレーベル面くらいは確認したいと思っています。

 

1 COMMENT

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。