東京から100㎞圏内に位置する長瀞エリアは、同じ東京近郊の道志エリアと同様に多くのキャンプ場が点在し、荒川の源流で涼を取ったり、ライン下りやラフティング、カヤックを楽しんだりとウォーターアクティビティも豊富なエリアです。
そんな長瀞エリアの入り口に位置する長瀞キャンプヴィレッジに2019年9月にお邪魔しました。あいもかわらずのキャンプ場「イヌミシュラン」。人にとってのみならず、犬にとっても快適なキャンプ場か?の視点で独断と偏見のキャンプレポをお送りします。
訪問前 情報収集~予約まで
訪問前:情報収集~予約までに関してのチェックポイントはこれまでのイヌミシュランと同様に以下の通りで見て行きたいと思います。
- キャンプサイト情報の分かり易さ
- 料金システムの分かり易さと金額の妥当性
- イヌの扱い
- 予約確認やその後のコミュニケーション
情報の分かり易さ ★★★★☆
長瀞エリアを牽引しているキャンプ場といえば、リバーサイト長瀞オートキャンプ場ですが、「ばえる」グランピング/ GoOut系のオシャレ鬼キャンパーがウヨウヨしているだけの事はあり、さすがにHPもかなりシャレオツな出来です(笑)
こうしたキャンプ場の存在に引っ張られるように、昔ながらの老舗キャンプ場でもある、長瀞キャンプヴィレッジ(旧長瀞キャンプ村←ここ大事)も、HPのおしゃれさに磨きをかけています。
トップページをご覧いただければお分かりのように、キャンプ形態(オート、デイキャン、バンガロー)、エリア内施設(温泉)、料金、インフォメーション、周辺観光案内が直感的に分かるように配置されており、各々の情報も余計な装飾を排して非常に見易く、オシャレな写真と共に必要な情報にすぐにたどり着けるHPのつくりは、嫌が応でも期待が高まります。
まぁ、実際に行ってみると、老舗のキャンプ場ということもあり、多少の古さは否めないところはあるにはあるのですが、伊豆あたりの小さな旅館によくある「オマエ、写真良く撮り過ぎ」詐欺と言う程でもなく、非常に良くできた分かり易いHPだと思いました(★★★★☆)←そうはいっても綺麗に撮れ過ぎなので‐1(笑)
料金システムと金額の妥当性 ★★★★☆
料金に関しては、1サイト単位の料金設定(車1台、5名まで、テント、タープともに1張り)となっており、レギュラー料金3,500円、トップ料金4,000円/泊と良心的な金額となっています。
なによりも、トップシーズン料金設定をしていますがHPを確認すると、GWや8月のお盆やすみ(2019年は8月の10~18日)、連休といった日のみがトップシーズン料金設定(といっても、レギュラーに比べ500円プラスとこれまた良心的)となっており、普通の土日はレギュラー料金となっています。
某キャンプ場の様に、レギュラー料金といいつつ、そんな料金は有名無実化しており、土日は全てオンシーズン料金(レギュラーの3倍超)、トップ料金に至ってはレギュラーの7倍超と言う893なキャンプ場に比べ、なんと良心的なキャンプ場なんだ!と、天を仰いでバンザイをしてしまいたくなる位の良心的料金設定となっています。
ちなみに、犬に関してもワン頭税はなしなのが嬉しいところです。
なお、ゴミに関しては1サイトにつき、ゴミの処理代100円徴収となりますが、ゴミ捨て場も非常に綺麗に整備されており、納得の金額となっています。
犬の扱い ★★★☆☆
犬に関しては、前述したように、犬料金等の徴収はなくウェルカムな雰囲気。HP上のイヌの記載も最小に留められています。
ペット可。リードを必ずつけて、目の届く範囲でお願いいたします。
以上。
ドッグラン等の施設はありませんが、各サイトが広く取られているので、サイト設営時にちょっとした工夫で、お隣の視線も最小限に抑えて、神経質なワンちゃんでも楽しく過ごせるように出来そうな点も◎
予約確認やその後のコミュニケーション ★★★☆☆
Web予約は不可。独特な予約システム
予約に関してはWeb上で完結はせず、直接キャンプ場に電話となります。おおおよその込み具合(満か余裕ありか)は、随時お知らせページで知らせてくれますので、そこをチェックしつつ、3か月以内の日を選んでの電話になります。
長瀞キャンプヴィレッジの一番の特色は、予約時にサイトの場所が決まるのではなく、計80サイト近くあるサイトの空きのみで、その場では予約が完結します。
そして、当日キャンプ場に伺うと、現状「あと何サイト埋まっていて、何サイト空いているか」と言うのを教えてもらい、空いているサイトの中から自分の目で見てサイトを決定するシステムとなっています。
すべて区画サイトですが、気持ち的には半分くらいフリーサイトぽい自由さも感じます。
ちなみにそうなると、アーリーチェックインは曜日によってはかなり重要になって来ます。アーリーチェックインは10:00~、1サイト+1,000円とこれも比較的良心的。当然、電話確認を。
チェックイン時には丁寧な注意事項と地図を
チェックイン時には、注意事項と場内の地図が入った紙を渡されます。簡潔にして丁寧。よっぽどでなければこの紙のみで理解は進みます。
訪問前…まとめ ★★★★☆
訪問前 情報収集~予約まで。に関しては、非常に見易く欲しい情報にすぐにたどり着けるHP、シンプルで分かり易くかつ良心的な料金設定、現地に行ってサイトを自分の目で確認して確かめられる柔軟さ。と、悪い点が殆どみつからない素晴らしいキャンプ場だと思います☆
実際に長瀞キャンプヴィレッジに行ってみて
現地でのチェックポイントは以下のとおり。
- キャンプ場までのアクセス
- アーリーチェックイン、レイトチェックアウト等の融通はきくか?
- ヒトにとって快適なキャンプ場か?
- イヌにとって快適なキャンプ場か?
キャンプ場までのアクセス ★★★★☆
東京から100㎞圏内(70㎞ちょい)。うち、関越自動車道花園ICを降りてからも約25㎞とアクセスは抜群。この気軽に行ける近さが長瀞エリアの魅力です。
日本、〒369-1312 埼玉県秩父郡長瀞町大字岩田483
花園IC周辺は買い出しも問題無し
花園ICを降りるとすぐに、道の駅はなぞの。が道すがらにあります。農協直売の野菜他(最低限ですが)肉類なども売っています。ここでは、迷わず現地の野菜をゲットしてキャンプに向かいましょう。
野菜はOKですが、肉類はちょっとどうなの?って品揃えなので、ここで慌てて買わずにもう少し先に進むと、大型スーパーのヤオコーがどーーんと現れます。当然野菜もここでOKですが、ここでは肉を買って行きましょう。
キャンプ場入り口にだけ注意
キャンプ場入り口の看板が見えて来たら、花園IC方面から来ると右折するとキャンプ場になります。
首都圏から至近、ICからも近い、買い出しも問題なし。と、言う事無い立地です。入り口の看板のみ見落とさなければなんの問題も無いでしょう(笑)(★★★★☆)
アーリチェックイン、レイトチェックアウトの融通 ★★★☆☆
チェックイン、チェックアウト時間は12時のチェックイン、11時のチェックアウトと極めて一般的な時間設定です。
チェックイン | 12:00 ~ 17:00まで |
---|---|
チェックアウト | 8:30 ~ 11:00まで |
- アーリーチェックインは10:00~、1サイト+1,000円です。
※前日の状況によってお受け出来かねる場合もございます。ご確認ください。- レイトチェックアウトは~16:00、1名500円(小学生まで無料)です。
※チェックアウト日11:00までに受付を必ずお願いいたします。
※11:00以降 未受付の場合は1サイト5,000円徴収いたします。
※連休中日、翌日予約多い場合はレイトチェックアウト不可です。出典:長瀞キャンプヴィレッジ HPより引用
アーリーとレイトでは微妙にシステムが違う点に注意。アーリーは一律1,000円。レイトは500円/1人です。いづれも事前確認が必要です。ということで、全く普通(★★★☆☆)
ヒトにとって快適か?(共用施設)★★★☆☆
センターハウス
キャンプ場の拠点、センターハウスは坂の中腹にあります。キャンプ場入り口から入るとすぐに駐車場があり、そこに車を停めて徒歩でセンターハウスで受付を行います。
風呂(天然温泉)
上の写真にあるように、センターハウスの奥が、天然温泉の入り口になっています。気を付けなければいけない点として、天然温泉は営業していない日がある事です。HPを見てみると…
※大浴場・露天風呂は、天候・その他都合によりお休みすることがあります。お出かけの前にお問い合わせください。(貸切風呂はご利用いただけます。)
出典:長瀞キャンプヴィレッジ HPより引用
ちなみに金額はこんな感じ。
ご利用区分 | 大人 | 子ども |
---|---|---|
オートキャンプ場・キャンプヴィレッジをご利用されている方 | 500円 | 300円 |
一般の方 | 700円 | 500円 |
家族風呂&シャワー
天然温泉が休みの日は、センターハウスに隣接する家族風呂&コインシャワーが営業しています。
ちなみに金額は、シャワールーム 200円/1名、貸切風呂 大人300円、小人200円ですので家族風呂一択かな。
トイレ、水屋
トイレも水屋も各キャンプエリアに過不足無く設置されており、全く問題なし。快適に使えます。
ヒトにとって快適か?(キャンプエリア①)★★★☆☆
センターハウスから坂を下ってゆき、大き目のトイレやゴミ捨て場のあるキャンプエリアの中心地を右に曲がったエリアを便宜上、キャンプエリア①とします。
この後紹介するキャンプエリア②に比べると、地形的に日影が多く夏場の温度上昇時はこちらの方が良いかもしれません。サイトの広さはエリア②とさほど変わらず、微妙にエリア①のほうが広い印象ありです。
エリア①の唯一気になった点はたったひとつ。エリアの下を流れている荒川ですが、キャンプ場が面しているエリアのうち、エリア①の奥の方に流れの急なエリア(ホワイトウォーター)が存在します。サイトを選ぶ時にここは!と思ったエリア①の奥、川沿いですが、広さ、サイトの形等完ぺきでしたが、川の流れが…これは夜寝る時にかなり気になるな…と思ったのが、エリア①を選ばなかった理由です。
ヒトにとって快適か?(キャンプエリア②) ★★★★☆
キャンプエリア①と小川を挟んで橋を渡った左側のエリアをキャンプエリア②とします。
サイト②は、サイト①に比べると陽当たりが良く、明るく開放的なイメージです。9月ともなれば逆に、おひさまが恋しくなる季節でもあります(2019年は10月になってもエアコンガンガンに効かせるくらい暑いですが…)
キャンプ場のHPによると、サイトの広さは、「約8m×約10m ※サイトによって前後します」とありますが、個人的感想としては、「間口は8mないサイトが多く、奥行きは10mよりももっとある。」イメージです。
我が家の車はハイエーススーパーロング(全長5.38m)ですが、キャンピングカー仕様にしている関係上、サイトではサイドオーニングとタープを連結するのが基本のキャンプスタイルになります。従って、サイトの間口に対して車を横付けしなくてはいけないのですが、約半数程度のサイトは恐らく横付け出来ない感覚でした。
キャンプエリア②は、エリア①に比べると、荒川源流の川面が良く見えるところもポイントが高い点です!
キャンプエリア②でおススメのサイトは以下の3つ
長瀞キャンプヴィレッジはサイトに番号もついていないので、厳密にココ!とは言いにくいのですが、一通り回ってみて、ここが良いかなぁ…と思った3サイトは以下の通り
おススメ1
おススメ1はサイト②の一番奥から2,3番目あたりのサイトになります。まず、間口が広い。サブの水屋が近くにある。川の景色が開けている。と言う事無しのサイトかと思います。
おススメ2
次におススメのサイトは、実際にこの時僕が利用したサイトになります。間口は狭いのですが、他のサイトよりも奥行きがあり、大きな岩のテーブルが付き出したところにイスを持ち出せばスリル満点の景色も楽しめます。
おススメ3
キャンプエリア②でおススメのサイトの3番目は、入り口に一番近いサイトです。当然水屋、トイレ、ゴミ捨て場に至近距離であるにも関わらず、奥まったところに位置するせいか、人通りが気になる感じもなく落ち着いたサイトつくりができそうです。ただ、ここは陽当たりはあまりよくないので、キャンプエリア①でも特に違いは無いかも…といったところが若干気にはなります。
ヒトにとって快適か? (キャンプエリア③) ★★★☆☆
テントサイト③のまず良い所は、長瀞キャンプヴィレッジの最深部にあるだけあって、人通り皆無。静かにキャンプを楽しみたい人向きのエリアです。(平日限定の話。週末はここも満員に) 但し、最奥部だけあって、トイレにもゴミ捨てにも水屋(これは小さいのがあるにはある)にもかなり遠く、夜中におしっこ…となるとかなり面倒な距離なのが…まぁ、そこは静けさとのトレードオフですが。
ヒトにとって/イヌにとって快適か? 荒川エリア ★★★★☆
長瀞キャンプヴィレッジにとって最も快適なエリアは、キャンプ場の下を流れている、荒川源流の河原かもしれません。
キャンプエリアの川側の至る所に、河原に降りられる道が整備されています。
河原に降りると、これぞ長瀞!って感じの景色が拡がります。
ちなみに川は遊泳禁止ですので注意。小さな子供は足元にも要注意です。
まとめ
総合評価 長瀞キャンプヴィレッジ ★★★★☆
東京から100㎞圏内、高速ICからも近い長瀞キャンプヴィレッジは、思い立ったらすぐキャンプ。の最右翼のキャンプ場のひとつです。
広めのサイトは空いている中を自身の目で確かめて選べるところが◎ やっぱり週末利用の際は、頑張って年休を取って金曜に訪れて、よりご自身が気に入ったサイトをチョイスしてください。
荒川の源流はコバルトブルー。これぞ長瀞。と言った河原が拡がります。眺めているだけで時の経つのを忘れるくらい。
設備は全体的に古いですが、随所に手が入れられておりシンプルで居心地の良い空間を提供してくれています。正直、おしゃれキャンパー疲れ(笑)の我が家、長瀞オートキャンプ場よりも、断然こっち派です(笑) 但し、自慢の天然温泉は客が少ない日は営業しませんので過度な期待はしない事。
高地ではないので、8月の最も暑い時期は日影が多いとはいえちょっと厳しいかなぁ…今度は秋の紅葉時、春の花が咲く頃に伺ってみたいと思わせるキャンプ場でした。またおじゃまします!