秋も本格化しつつある昨今ですが、先日(2020年10月24~25日)秩父にあるRVパーク、みどりの村に一泊してきました。正直、過去に何か所かRVパークに泊まった事があるのですが、どれもこれも「寂れたホテルの駐車場の一角の有効活用」的なイマイチパッとしない所ばかりだったせいか、あまり期待はしていなかったのですが、思った以上のすばらしさにガッツポーズ。
車中泊派だけの施設としておくのはあまりにももったいない(とはいえ、人気になりすぎても困る)…痛しかゆしの素晴らしさでした。
★★★★★
5つ星のRVパークです!
Contents
そもそもRVパークってなに?
道の駅の車中泊問題
昨今、社会問題にもなりつつある道の駅での車中泊問題。国交省では道の駅での車中泊を禁止しています。ただし、仮眠はOKと極めてグレーな表現、「交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設」というのが定義です。
そのような玉虫色の表現である以上、道の駅での車中泊は極力他の利用者の邪魔にならないよう最低減のマナーを守って行くのが大前提になります。
- 仮眠時はエンジン停止
- ゴミは持ち帰る
- 大声で騒がない
- あくまでも車内での休憩のみに留める(車外へテーブルを出したりしない)
まぁ、この程度の事が守れれば今ほど問題にならないのでしょうが、ニュース等を見ていると実態は…
- エンジン停止どころか発電機を使用
- ゴミ捨て放題。ゴミ箱から溢れ周りにゴミ袋が山積み
- テーブルや椅子を出し、駐車スペースを占領して宴会&平気で障碍者スペースやトラック等大型車スペースを利用
- ケータイの充電等をトイレで行う(盗電行為)
上記事柄は誇張でもなんでもなく、これらほとんどは僕自身、実際に目にしたことがあるのが事実です…
そもそも道の駅は、トラック協会がトラック運転手のために、「トイレ施設」と「仮眠施設」が必要というニーズから国に働き掛けて出来た施設と聞きます。キャンパー等「娯楽目的」のための施設ではない。という大前提に立つ必要があります。
僕も道の駅で車中泊をさせてもらう事が多々あるのは事実なのですが、やはり第一に仕事で道の駅を仮眠場所として利用するトラック運転手の邪魔にならないようにする事を念頭におき使わせて頂いています。
娯楽としての「車中泊」に特化した施設=RVパーク
一方、RVパークは、日本RV協会(JRVA)が認定した車中泊施設であり、定義は以下の通りです。
「道の駅」は休憩施設であるため、仮眠は認められていますが、宿泊目的や長期滞在することはマナー的に問題があると捉えられています。日本RV協会ではキャンピングカーユーザーが安心して車中泊できる公認エリアが必要であると考え、RVパークの拡大を図っております。
RVパーク及びRVパークライトはキャンピングカーユーザーをはじめとする、車中泊旅行を楽しまれる皆さまに、「より安全・安心・快適なくるま旅」を提供するもので、駐車場での車中泊を公認されたものとお考えください。
しかし、いわゆるキャンプ場ではありませんので車外での調理等はご遠慮ください。
出典:日本RV協会
以上のように、道の駅があくまでも「ドライバーの安全運転のための仮眠施設」としての位置づけに対し、RVパークはクルマ旅のみなさんのために、気兼ねなく車中泊をお楽しみください。という施設ととらえてOKかと(マナー無視でやりたい放題ではないですよ、念のため)
ちなみに同HPによるRVパークの構成要件としては以下を定めています。
駐車場などの一画に車中泊専用の有料エリアを設けてあります。
そのエリアでは一般的な駐車場に比べるとゆったりとしたスペースが確保されており、一週間程度の滞在も可能です。
下記の条件を満たし、日本RV協会が認定したものです。
- ゆったりとした駐車スペースで、一週間くらいの滞在が可能
- 24時間利用が可能なトイレ
- 100V電源が使用可能
- 入浴施設が近隣にあることが望ましい
- ゴミ処理が可能
- 入退場制限が緩やか 事前に確認が必要
ご自分のスペース内においては車外へイスとテーブルを持ち出すことも可能です。
ただし、車外での調理は禁止です。
直火はもちろん禁止です。
直火でなくてもたき火やバーベキューはご遠慮ください。
もちろんキャンピングカー以外のお客様もご利用可能です。
改めて、RVパークは道の駅ではマナー上出来なかった事の多くを可能にする施設と考えられます。(ただし有料)ちなみに2020年11月5日時点の認定施設数は全国で168件と、道の駅に比べるとまだまだ少ないですが、今後知名度の向上とともにもっと増えて行って欲しいと思っています。
秩父クルマ旅の拠点:道の駅はなぞの
秩父は東京から日帰り圏内でお手軽に自然が楽しめるエリアですが、いざ週末出かけようと思うとまず鬼門となるのが、関越自動車道の渋滞。
秩父の最寄ICは花園ICですが、どうやってもそこまで行くのに週末は渋滞に巻き込まれます。日帰りで長瀞でカヤック、秩父グルメツアー、秩父神社パワースポット巡り…行きたいのは山々ですが関越の渋滞を考えるとうんざりしてしまい腰が重くなるばかりでした。
そこで我が家では、前の日の夜に東京を出発し、関越道の渋滞を避ける事を目的として道の駅はなぞのにて「仮眠」を取る事としました(かなり苦しいね、車中泊と堂々とこの記事の中でいうのは(苦笑))
概要…立地
道の駅はなぞのは関越道花園ICを降りて約1㎞、R140沿いに立地しており、まず迷う事はないですが、隣接するJA花園農産物直売所のICからみて奥側が道の駅になりますので、間違えないように駐車する点のみ注意かもしれません。
概要…駐車スペース、トイレ、公園
駐車スペースはR140 沿いに第一駐車場、道の駅本館裏手に第二駐車場があり、計418台(大型車42台、普通車367台、身障者用9台)が駐車可能です。
またトイレも男子トイレ25、女子トイレ19、身障者用(多機能)トイレ3を設置しており、男子は洋式ウォームレット付き(ウォシュレットなし)とまずまず。
駐車場の隣に広い公園があり、わんず連れにはお散歩コースとしても最適です。下図に「深谷ドッグラン」とありますが気付きませんでした…まぁ、ドッグランなんかなくても、この公園は広い原っぱ。みたいなイメージでわんずには十分の施設です。
概要…ショップ
道の駅はなぞの本館はR140ショップ、ふかやセレクト、ふかやコートの3つのエリアで構成されていますが、まぁどれもこれもそこまで目を惹く様な品揃えではなく、ちょっと離れた県内の道の駅によったら同じものが売っていた…的な品揃えですので、特別な人じゃない向けお土産には良いかも。
道の駅はなぞので行くべきショップは、道の駅の2階のパン屋さん、ベーカリーズキッチンOhana
道の駅とは思えないクオリティのパンがいただけます。道の駅で仮眠した以上、お金を落とすのがマナーと思っている我が家としては1階のショップで、こりゃ何も買えないや…と思っていただけにうれしい誤算でした。
周辺施設
道の駅はなぞのの隣は、食材現地調達派キャンパーには嬉しい施設、JA花園農産物直売所があります。
やっぱりスーパーで買う野菜とは種類も鮮度も全く違います。Googleの口コミでも星3.8と高評価(1,154件のレビュー中)(R2.11.6現在)
- 新鮮で味がよい旬の野菜がてんこ盛りです。普段あまり見ない野菜もあったりで、見ていても楽しい。束も大きくお得感もあります。たまごも買ってみましたが、味が濃く甘い卵かけご飯が食べられました。人気なので午前中に行った方がいいです。遠方からでも行く価値あり。
- 近くに道の駅がありますが、そこよりもこのJAがおすすめです。
とても広い店内に豊富な野菜や果物、とても新鮮です。- 品数多く、品質良く安い!店員さんも感じ良い。
何を聞いても誠意を込めて対応してくれる。
クレジットカードも使用出来る様になったので買い物量も増えました。
言うことなしの高評価、良コメント。朝の9時オープンになりますので、絶対に午前中に行く事をお勧めします。
RVパークみどりの村
道の駅はなぞのに前入りし関越道の渋滞を避け、隣のJA花園農産物直売所で食材を調達して、RVパークみどりの村に向かいます。
立地…★★★★☆
みどりの村は秩父郡小鹿野町に位置するRVパークで、長瀞~秩父を結ぶ「ザ秩父観光ライン」からは一本離れた小鹿野町の奥に位置します。従って周辺観光の拠点。というよりもここでゆったりとくつろぐ。と言った使い方のほうが向いているのかな?というのが第一印象です。
ちょっと不便な場所にありますが、逆にRVパークに隣接する道は、当パークの利用者意外殆ど通らないため、静かさが担保出来ているのが◎ ゆっくり落ち着いた時間が過ごせます。
概要…★★★★
元々、県営みどりの村。という広大な複合公園施設(農林公園)があり、その一角をRVパークとして開放してもらっているようです。従って、お子さん連れなどには、みどりの村の各施設(フィールドアスレチック、じゃぶじゃぶ池、野外ステージ、多目的広場でのイベント等)で一日中楽しむ事ができます。
予約…★★
原則予約不要で直接伺ってOKですが、土日は予約でほぼ全て埋まってしまいますので必ず予約が必要になります。HP等からのWEB予約は受け付けていないので直接電話を。(090-2166-0447)
チェックイン、チェックアウト…★★★★☆
12:00チェックインの12:00チェックアウトと、普通のキャンプ場よりも早いチェックイン時間、ゆったりとしたチェックアウト時間で大満足です! 先客がいない場合、アーリーチェックインも可能ぽいです。(僕たちが帰ろうと準備していた時(10時頃)に来た方がもう使えるから良いですよ。と管理人のアンちゃんから声をかけられていました)ただし、アーリー希望の場合はやっぱり確認したほうが良いでしょう。
利用料金…★★★★☆
サイト利用基本料金
普通のキャンプ場からすると嘘みたいな値段です。
1泊 2,000円/1台(トレーラー含む)
【利用可能台数】9台年末年始・GW・ 夏季休暇シーズンはそれぞれ季節料金1000円プラス
基本2,000円! ハイシーズンで3,000円です。但し、車中泊施設なのでテント・タープに関しては追加料金で一張り1,000円追加料金が発生しますが、キャンカーのサイドオーニングは追加無しで拡げる事が可能なので全く無問題です!
その他…シャワー
シャワー、1人1回200円。さすがに夏場以外は寒くてシャワーを使うって事は無いとは思いますが、一応シャワーはあります。という感じ。
その他…ゴミ処理について
指定ゴミ袋1枚につき300円。適切な値段かと。基本、ゴミは極力持ち帰るようにしたいです。
サイト概要…★★★★★ × ∞
サイトの広さ
とにかく、RVパークは駐車場プラスアルファ。程度の広さが一般的ですが…
実際に僕が過去に泊まった事のあるRVパーク画像を借りてきました。「ザ・駐車場に毛が生えた程度」の施設が殆どです。
しかしRVパークみどりの村は、ちょっとしたオートキャンプ場位の広さ(残念ながら測定し忘れました)が確保されています!
全サイト電源付き
これだけの広さで既に大満足ですが、驚く事に全サイト電源付き(15Aまで)です。それも無料!
ペットOK
犬連れキャンパーの我が家、当然ペット同伴になります。こちらはペットOKそれもペット料金も無料!人頭税に加えワン頭税まで当たり前のように徴収するキャンプ場のなんと多い事よ。RVパークみどりの村の爪の垢を煎じて飲めよ! 本当に素晴らしすぎて書いていて涙が出そうです。
焚火・調理OK
これが一番驚いた点です。RVパークなのに焚火(直火は当然NG)がOKなんです!更に外にテーブルを持ち出し、調理までOKと破格のスペック。ここはRVパークだから車中泊施設だろ。と思っているキャンパーにこんなに高スペックな施設である事を知られませんように(笑)←ならブログ書くな
付帯施設…★★☆
センターハウス
センターハウスはちょっと小ぎれいなたたずまい。中で軽食も取れるようですが今回はタイミングが合わずに利用出来ませんでした。これからも末永くサービスを維持してほしいので、お金を落とす事も必要かな。と思っています、
トイレ
RVパークみどりの村で不満点を探すとしたら、先のシャワー(入浴施設)とトイレが挙げられます。男子トイレは和式のみ。やっぱりウォシュレット付きとまではいいませんが、ウォームレット付きの洋式トイレは正直整備してほしいところ…
但し、どうしても和式便所が嫌だと言う御仁は、ツレの女性に付き添ってもらう事を条件に、女子トイレの洋式トイレを使っても良い。との管理人さんの粋な計らいありですのでOKでしょ(ちなみに僕は和式でひねり出しました)
雑感まとめ
表立った不満がトイレしかない。という奇跡のようなRVパークみどりの村、春も夏ももっと深い紅葉の時期の秋も秩父方面に訪れた際には必ずまた再訪したいRVバークです。100点!★5つ!!