キャンピングカー購入への道 その4…ビルダー選定

いよいよハイエース一部改良(≒マイナーチェンジ5型)発売もカウントダウン。ネットでは金額情報などもチラホラと。スーパーロング4WDにディーゼルが設定される事もあり、我が家のキャンピングカーのベース車両はハイエーススーパーロング4WDにほぼ決定。いよいよ臨戦態勢です。

そうなると次は、数限りなくあるキャンピングカービルダーのどこが良いかを検討しなくては前に進みません。

  • 東京キャンピングカーショー2017 @東京ビッグサイト(2017年7/1~2)
  • 神奈川キャンピングカーフェア in川崎競馬場 (2017年9/2~3)
  • お台場キャンピングカーフェア (2017年10/21~22)
  • 大型フェアの合間に数社、ビルダーさん巡りを個別に実施

立て続けにキャンピングカーショーを巡ったり、気になるビルダーさんの元へ通いながらこの夏は検討を進めて来ました。その中で気になった(良い意味、悪い意味で)ビルダーさん(及びキャンカーが)が見えて来たので、最終的なビルダーさん(及び車種)選定に入りました。

予習…気になるキャンピングカービルダーのピックアップ

キャンピングカーショーに向かう前に事前予習で気になったビルダーさんをまずはピックアップ。キャンカーショー当日はそこから攻めて行く感じで考えていました。

TET’S RV CENTER

最初にキャンピングカーに興味を持ったのが、本栖湖の洪庵にカヤックキャンプに行った時でした。湖畔にステップワゴンにバンクベッドが付いたクルマがサイドオーニングを出して停車していたのです。

よく見かけるあの、「トラックに四角いハコ乗せてリーゼントくっ付けたミットモナイ車」じゃなくて、「あ、この位なら乗用車の延長線で良いかも…」と思い、バンクベッドの横に書いてあるROXYと言う名前?とステップワゴンをメモって後日ググった所たどり着いたのが、TET’S RV CENTERさん。酒々井にあるという会社に行こうかと思っていたところ、ビッグサイトのキャンピングカーショーに出展されるという事で会いたいビルダーさんとしてピックアップ。

本栖湖の洪庵で出会ったこれがROXYⅡ 今でもこのミニマム展開はある意味ありだと思っています。少なくても軽キャンより全然マシかと 出典:TET’S HPより

TOWA MOTORS

我が家は杉並区なのですが、以前からキャンカー、福祉車両の店舗を環八や20号沿いに展開していた東和モータースさんの存在はなんとなく知っていました。家からもすぐ近くと言う事もあり、キャンカーショーの前に最初に立ち寄ったビルダーさんが東和モータースさんでした。

友人のキャブコンには上がらせてもらった事はあったものの、産まれて初めてこちらで、キャブコン、ライトキャブコン、軽キャン、バンコン。それぞれを体験させていただき、キャンピングカーとは?みたいなものを身をもって理解させてもらったビルダーさんです。

東和のメインキャブコン、ヴォーン。中に入って、この位の広さなら良いよね。って話をしつつも、我が家の駐車場に全く入らないのでこの場で却下 出典:TOWA MOTORS HPより

ライトキャブコン、カービー。マツダボンゴベースのキャブコンの存在を初めて知る。この大きさならうちの駐車場にも入ると思いつつも、ヴォーンを見た後だとどうしてもね…狭いかなぁ。が第一印象 出典:TOWA MOTORS HPより

軽キャン、Indy なんとなくサブカーとして軽キャンも良いかなぁ。と妻と話し合っていたところで待望の実車とのご対面。我が家がダイネットに座るとシルバニアファミリーになっちゃうこと判明。この場で却下 出典:TOWA MOTORS HPより

実は東和さんに訪問するまで、ハイエースは車中泊車と言う認識はありましたが、ここまでちゃんとしたキャンピングカーがある事を知らなかったという事実。俄然ハイエースベースのキャンカーに興味を持つきっかけとなった一台ですが、残念ながら実車無しで似た車で説明を受けました 出典:TOWA MOTORS HPより

VANTECH

ネットでキャンピングカーに関する情報収集を始めれば最初にひっかかるビルダーさんがVANTECH。近所に古く劣化したZILが停まっていてキャブコンの印象を悪くしていたのですが、実はここのクルマだったと言うのが調べて見て分かった事実。そうは言っても、日本一のビルダーさんです。まずは実車を見てみたいと言う感じでしょうか。

我が家の近所に停まっているVANTECHのZIL 写真では分かり難いですが、緑色は退色し、隙間は汚く黒ずみ、白いボディはくすんだ上に薄汚れていて、写真には写ってないけど収納の扉部分に錆が浮いています…買って何年経っているのか?手入れは念入りなのか?等で全く違うとは思いますが、どちらかと言えば洗車嫌いな我が家。FRPで囲まれたキャブコンはいずれこうなる。と言うのが自分の中に刷り込まれているので、キャブコン、特にVANTECHには良いイメージを今でもあまり持てないのが実情だったりします

TOY FACTORY

バンコンでググれば必ずぶち当たるビルダーさん。バンコン界のVANTECHってイメージなのがTOY FACTORY。 やっぱりここのクルマがバンコン全ての標準なんだろうなぁ…と。また、犬連れキャンパーにも猛アピールしている点もやっぱり気になる所。

BADEN ALTAMODA これでダメっていう人がいるのか?って位の完成度、、、お高いですが

K-WORKS

ポップアップルーフの雄。てのは後で知った事。キャンピングカー検討にあたって最初に勉強したのはK-WORKSの社長が書いている、失敗しないキャンピングカーの選び方っていうページ。もうね、何度も何度も何度も読んで頭に叩き込みました。このページはケイワークスの宣伝の箇所もあるのですが、そこはテキトーに斜め読みで(笑)。 それ以外の部分は本当にためになるので、絶対一読をお薦めします。

これだけの事が書けるんだから、さぞ良いクルマなんだろうなぁ。と思い、キャンカーショーで実車を見るのに期待が高まります。

その他

その他ネットサーフィンをして気になったビルダーとしては、ホワイトハウスキャンパーナッツRVなど。また、友人が乗っているAtoZ。この辺も実車で確認したいと思いつつ、初めてのキャンカーショーであるビッグサイトに臨みました。

キャンピングカーショーに実際に行ってみて

実際にキャンピングカーショーに行ってみると、ネットの事前情報収集ではひっかからなかったビルダーさんや、期待して見に行ったらそうでもなかった所などなど。やっぱり、実車に触れてこそわかる事も多いと実感。

想定とおり、思った以上に良かった、悪かったビルダー

  • 10年乗ろう。と思うと心もとない作りのTET’S
  • 可もなく不可も無く。って感じでピンと来なかったTOWAのZELT
  • 東京キャンピングカーショーの入り口の最高の立地に他を圧倒する凄まじいプロモーションを展開していたVANTECH。 このコストが全て価格に上乗せされていると思うと、ここのクルマが高価なのがよーく分かる。最大公約数狙いのつくりはソツ無いと思けど、全くワクワクしないし刺さらない。やっぱりここのクルマは個人的には好きになれない
  • 同ショーの犬連れ入り口のすぐの所でブース展開をしており、最初に立ち寄ったビルダーさんがTOY FACTORY。思ったとおりの高次元なクルマだった&係員の説明も分かり易く好感度UP 「バンコンがいい!」と改めて思わせてくれた
  • 写真で見る以上に実物が「田舎の高級キャバレー」みたいな内装で、かなりイメージと違った&コンパニオンみたいなねーちゃんが全く質問に答えられなくて、どうしたものか…なK-WORKS。でもやっぱりポップアップルーフは魅力的
  • HPが見にくくてあまり期待してなかった割に意外に良いぞ、ホワイトハウスキャンパー
  • 手堅いつくり。猛烈なアピールは全然ないんだけど、悪い気もしないナッツRVのバンコン
  • 持って来ているクルマがボンゴベースのAMITYだったので対象外のAtoZ

てな感じでしたので、今後本格的に検討の対象とするビルダーさんとしては、TOY FACTORY, K-WORKS, ホワイトハウスキャンパー, ナッツRVの4社

現地でグっと来た新たな出会いのビルダー

バンコン?キャブコン??ゴツくてワルくてカッコいいセキソーボディ

ブースで鈍いシルバーの光を放つゴツくて悪そうなクルマを発見。白を基調としたクルマが多いなか、圧倒的に悪そうな見てくれ、デカくてゴツくてもう一目ぼれの一台。本当にカッコいい!セキソーボディ。これならキャブコンでも欲しいぞ!

TOM BARON ここまで主張する外観は他には無いOne and Onlyの一台。荷室の量&間口、室内の広さ、ベッドの長さも完ぺきなんだけど、デカい。デカ過ぎる。。。5970×2180×2880 置けさえすれば絶対にこれにするかも。って位魅力的な一台だけど我が家には無理。隣に展示していたちっちゃめなモデルもあったけど、そっちは全然魅かれなかったので断念。ちなみに係員の態度はミテクレ通り最悪の対応だった事はここだけの話 出典:セキソーボディHPより

室内の木の質感が素晴らしいビークル

展示自体はこじんまりとしていましたが、なんとなく立ち寄ったビークルさん。それまで見て来たキャンカーが合板チックだったり、棚の中がべニアだったり、プラスチッキーだったりと、内装はどこもかしこもこんなもんなのか…と言う半ば諦めの様な気がしていたところ出会ったビルダーさん。

ヴェッセルJ 写真じゃ分かり難いですが、家具の木の質感が他のキャンカーとは全く違う。本当に高品位な「家具」って感じに魅かれます 出典:ビークルHPより

内装の質感最高 他のビルダーとは全くレベルが違うカトーモーター

VANTECHのクソ派手なプロモーションの隣で、なんかホッとする木の質感を意識したオレンジを基調としたブースを展開していたカトーモーターさん。↑のセキソーボディがワルで一目ぼれなら、カトーモーターのDDは癒し系で一目ぼれ。いやマジで、冗談抜きで「動く家」とはこれのこと。ここまで質感の高い内装は他のビルダー全てでかかって来ても全く太刀打ち出来ない、レベルが違い過ぎます。その位質感の高さは群を抜いています。

カトーモーターのバンコンのフラッグシップ、DDの内装。写真でも質感の高さは分かると思います。ここまで無垢の木を使った「家具」は他のどこにも無い。尖った所のカケラも無い柔らかな室内は癒し系(笑)  ただ、これもセキソーボディのバロンと同じでデカい5380×2050×2900…幅2mOVERじゃ我が家の駐車場には入りません(涙)出典:カトーモーターHPより

DDはかなり気に入ったものの、以前の記事にも書いたように、我が家の駐車場事情から幅2m以上のクルマは停められないため諦めようと思ったところ、ほぼ同じ室内構成で幅2m以内で作る事も可能。との営業マンの言葉…て事で後日詳細に話を聞く事に。

選定対象のビルダー

長いお付き合いになるビルダーさんを選ぶにあたって、ネットでの情報収集並びに3回のキャンピングカーショーに参加した結果、最終的に以下の6社にまで絞られました。

TOY FACTORY

K-WORKS

ホワイトハウスキャンパー

ナッツRV

ビークル

カトーモーター

ビルダー最終選定の視点

ビルダーさんの選定にあたって、各社の基本情報、こだわりや特徴、代表モデルの特徴等より検討をして行きたいと思います。

TOY FACTORY

基本情報

所在地・拠点 本社岐阜県、支店として湘南(神奈川)、東北(宮城)の3箇所。全国6箇所に提携販売店。関連会社としてTOY FACTORY INTERNATIONAL(沖縄・海外への販売)
事業概要 キャンピング車両製作販売/特殊車両、福祉車両製作販売/自動車内外装製作/ヨーロッパ車両輸入販売/RV用品・パーツ輸入販売/車検・整備
こだわり 国内生産
専門デザインチーム 2009年グッドデザイン賞受賞
断熱へのこだわり。数値化、LCA
日本初キャンピングカー専用ソーラーシステムをシャープと共同開発
生地・家具のこだわり
安全性能
代表的モデルと我が家の親和性 BADEN ALTAMODA

車両サイズ:◎ 室内高:◎ 常設ベッド:◎ ダイネット:△ ギャレー:〇 収納:〇 断熱:◎ 外装:〇 内装:△ 価格:×

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典:TOY FACTORY HPより

主観評価(甘口)

  • TOY FACTORYはバンコンを中心に製作している最大手であり、業界を牽引するリーダー企業。全国に3箇所の拠点を持ち、東京方面では神奈川に拠点があるので、購入後のメンテナンス等も安心な点は良い。
  • 国内一貫生産に拘り、特に断熱に力を入れている点は大いに評価出来る。HPに具体的な実験データを掲載しており、断熱効果に関しては信頼に足る。
  • 横の窓をFRPで伸長し、横向き常設ベッドでも十分な広さを確保&ルーフを架装し室内でも立てる室内高を実現した点は非常に良い。(他のビルダーでもよく見られる架装だが、TOY FACTORYが元祖との事)
  • いかにもキャンピングカーです。と言った外観ではないため、都市部で乗っても恥ずかしくない。

主観評価(辛口)

  • モダンな内装が好きな人は好きそうだが、個人的にはプラスチッキーで質感が高いとはとてもじゃないが思えない。高級カプセルホテル程度のダサさ。落ち着いてくつろげるとは口が裂けても僕は言えない。(ド主観ですが)
  • ダイネットとギャレーのレイアウトは人間工学云々言う程良いとも思えない。ただし、ギャレーは高級感はある。
  • 収納は常設ベッド下に大きな収納と、山の様な天袋収納あり。ベッド下タイヤハウスを隠すための棚は決して使い易いとは思えない。
    • 大物、長尺物を置きたい我が家はタイヤハウス収納棚は荷物を積めば必ず開かなくなる事は明らか。
    • 天袋収納も多くて良いがダイネットとの関係からすると、多分頭をぶつけるリスクが高そう。デザインチーム一丸でって、ちゃんと本気で考えているのか?
  • オプション無しで664万。バンコントップクラスのお値段。なんやかんやオプション付けて税金やらなにやらで乗り出し800万とか900万とか…悪くは無いけど、そこまで出す程の価値は正直感じない。

K-WORKS

基本情報

所在地・拠点 本社は愛知県豊橋市。関東地方は7箇所の提携サービス拠点ネットワーク網を有す
事業概要 キャンピングカー開発・製造・販売・中古車の販売
買取・整備・メンテナンス
こだわり 三河家具職人がひとつひとつ丁寧に作り上げたオリジナル家具架装
照明は全て国産LEDを専用開発して装着
平均的なクッションの倍近い厚みをもたせ、クッション材にも蒸れにくく通気性の高いものを用意
足回りチューニング 2WDで雪道走行を可能にするチューニング
豊富なペット向けカスタマイズ
代表的モデルと我が家の親和性 オーロラ・スタークルーズSL(Special Luxuary)

車両サイズ:× 室内高:◎ 常設ベッド:× ダイネット:〇 ギャレー:〇 収納:〇 断熱:〇 外装:〇 内装:○ 価格:◎

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典:K-WORKS HPより

主観評価(甘口)

  • ポップアップルーフの雄。ケイワークスのオーロラは、まさに「都市生活者のためのキャンピングカー 」。ルーフをポップアップルーフで架装する事で、畳んだ時は車高2.1m以下を実現。ベース車両は標準ボディかワイドミドルで製作。都心の細い道も立体駐車場も全く気にしないで使える点が最大のメリット。
    • 但し、我が家は元々クルマ2台体制なので、ケイワークスの最大のメリットがそのまま「狭い」と言うデメリットにつながってしまう。
  • 三河家具職人の作る家具は確かに質感は非常に高い。安っぽい感じは全くしない。
    • 但し、非常に落ち着いたダークブラウン基調&レザー張りのシート(Op)が、自分の好みと反しているのが残念(センスが飲み屋っぽいんだよ…)
  • 上記の様にケイワークスのこだわりは、刺さる人には途轍もないメリットとして機能するが、一方全てデメリットにもなりうる「両刀の剣」的な側面を持っている。我が家には×だが、この位「攻めた」つくりは本当に好感が持てる。誰にでも好かれる最大公約数のクルマなんてツマラナイし要らない。
  • フラッグシップモデルが478万~と言うのは良心的なスタート価格。

主観評価(辛口)

  • 我が家は冬季スキー場の駐車場での長期逗留を想定しているので、ポップアップルーフは、断熱性や防風・防水性能に関して問題が多すぎて導入出来ない。
  • 標準ボディをベースにしているので、常設ベッドと言う考え方は無い。語弊があるかもしれないが、キャンカーと言うより、FLEX等が作る車中泊モデルの超高級版にベクトルとしては向いている気がする。
  • スーパーロングベースモデルが無いのが我が家にとっては致命的。
  • 尖った部分が多く好きなビルダーさんだけど、我が家は選べない。

ホワイトハウスキャンパー

基本情報

所在地・拠点 本社:愛知県名古屋市 横浜に拠点あり。メンテナンスはRV協会加盟店からなるユーザーサポートネットワークを利用(全国200店舗)
事業概要
  • 輸入車正規販売店
    プジョー/シトロエン/DS/BMW/MINI/アルファ ロメオ/フィアット/アバルト/ボルボ/ジャガー/ランドローバー/アウディ/ケータハム/ハイマー
  • 輸入車総輸入販売元
    ポラリス
  • 二輪車正規販売店
    トライアンフ/MV AGUSTA/ドゥカティ/ノートンモーターサイクルズ
  • 輸入二輪車総輸入販売元
    インディアンモーターサイクル/ヴィクトリー
  • 本田技研工業(株)製品の販売
  • キャンピングカー事業
  • オートプラネット事業
  • 輸入車・二輪車の中古車販売、及びこれらに付随する部品・用品の販売、修理、保険事業等
こだわり 同社全体を貫くこだわりはHPから読み取れなかった※
代表的モデルと我が家の親和性 COM PASS DOLQ Orange Line

車両サイズ:◎ 室内高:△ 常設ベッド:◎ ダイネット:〇 ギャレー:〇 収納:◎ 断熱:ー 外装:〇 内装:△ 価格:〇

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典: ホワイトハウスキャンパーHPより

※とにかくHPが分かり難過ぎて、必要な情報に全くたどり着けなかった。このネット時代の昨今、ここまで分かり難いHPは尊敬に値する位分かり難い。

主観評価(甘口)

  • サイドをFRPで張り出す事で横向き常設ベッドの長さを十分に確保、室内レイアウトも無理の無い導線を確保できており、そつないレイアウト。
  • 常設ベッド下に広い収納スペース、天袋収納も必要十分。
  • 白を基調とした清潔感溢れる室内は好き嫌いを選ばない。
  • オプション設定の網戸、フライ・スクリーン・システムが途轍もなく素晴らしい。網戸ごときのためだけに、同社キャンカーを選んでも良い位素晴らしい。
    • フライ・スクリーン・システムに関しては、取り付けに制約条件があるものの、他社のキャンカーにも取り付け可能との事。

主観評価(辛口)

  • 東海地方中心に輸入車(二輪四輪)の販売を手広く実施している会社のキャンピングカー事業。元々潰れたアムクラフトの事業を受け継いでいる。(主力のコンパス自体アムクラフトの主力車種)なんとなくだが、専業事業者に比べるとイマイチ信頼性が薄い気がするのは気のせいか。
  • 内装は悪くないのだけど、若干作りが合板チック&プラスチッキーで安っぽい気がしないでもない。
  • ベッド下収納は広いが、TOYと一緒でやっぱりタイヤハウスを隠すための要らない棚が余計。
  • 室内高は中で立てないが、別モデルでスーパーハイルーフ(COM PASS GRAND)車の設定がある。但し、ワイドミドルで作りこんでいるので室内レイアウトが窮屈。
  • 全体的に、ダメ出しをする位のマイナスポイントが無い割に、前のめりになる程のプラスポイントが網戸だけというのが致命的。落ち着いて考えると、悪くないんだけど良い所が見つかりにくい。「ザ・平均点」

ナッツRV

基本情報

所在地・拠点 本社:福岡県  拠点:全国5営業所。関東地方は神奈川に
 事業概要  キャンピングカー製造販売/レンタカー事業/特種架装設備車輛製造/自動車内装製作/キャンピングカー・特種車輌部品販売/FRP製品設計・製作/FRPモールド設計・製作/車検・一般整備/一般・特種板金塗装/損害保険代理店
こだわり 105Ahのバッテリー3基を数時間のアイドリングでフル充電可能なEVOシステムの開発
キャブコンのボディにアルミを積極的に採用した走りのビルダー
天井・壁・床全てに渡っての徹底的な断熱処理。ポリエチレンフォームP.E.ライトで包む
 代表的モデルと我が家の親和性 スーパーラディッシュ

車両サイズ:◎ 室内高:〇 常設ベッド:◎ ダイネット:〇 ギャレー:〇 収納:◎ 断熱:◎ 外装:〇 内装:◎ 価格:〇

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典: Nuts RV HPより

※現在(2017年11月10日)スーパーラディッシュは、ナッツRV HPのラインナップに掲載されていない点に注意。

主観評価(甘口)

  • バスコンから軽キャンパーまでラインナップするキャンピングカー総合ビルダー最大手の一角だけあって、全国に直営店を持ち、メンテナンス等も安心できる点はやっぱり心強い。
  • バンコンにはまだ搭載されていないが、急速充電EVOシステムを開発。数時間のアイドリングでバッテリー充電が可能なしくみは、長期逗留の強い味方になりそう。
  • スーパーラディッシュに搭載されている、天井からベッドが降りて来る油圧式プルダウンベッドのギミックは凄まじすぎる!やっぱりこういうトガッた事するトコ大好き♬(故障が心配だけど…)
  • リアカーゴスペースは、余計な事をしておらず、利用者にとって使い易いレイアウトになっている。やっぱりナッツRVは「分かってる」。

主観評価(辛口)

  • フルラインナップ展開をしているナッツRVの中で、やっぱりバンコンはそこまで注力していない気もする。ここはバスコンのボーダーバンクスと、キャブコンのクレアが2枚看板って感じ。
  • ↑にも関わって来るけど、バンコンはスーパーラディッシュの天井から降りて来るベッド以外は、ソツない作りすぎて面白みに欠ける。ホワイトハウスキャンパーと同じ「ザ・平均点」て感じ。それはそれで凄い事なんだけどね。
結局ビルダーさんには、どっかひとつでも突き抜けた所があって、そこに惚れこみたいんだよね…どんなに良いクルマでも、100点満点は絶対にありえないんだから「あばたもえくぼ」と思える位マイナス部分も吹っ飛ぶ程に惚れこむ部分が欲しいんだ。そんなトコがひとつでも無いと僕は長く付き合えない気がしてるんだよね。総合点で良いね。じゃないよ、絶対。
  • 平均点の方が飽きなく長く使える気もするんだけど、ここは難しい所。そういう意味でナッツRVのバンコンは僕には刺さらなかった。

ビークル

基本情報

所在地・拠点 本社:埼玉県草加市 販売協力店が全国に3件
事業概要 新車キャンピングカーの製作・販売
中古車キャンピングカーの販売及び付随するサービス
自動車保険代理店業
こだわり ベース車両の外装への加工を最小限に行なうことにより、
錆や雨漏り等の発生を抑える
空気の流れを邪魔せず、湿気を逃がすよう、それぞれの場所に応じた断熱・防音処理の実施。ボディ内部のカビや錆に対しての考慮と断熱、防音のバランスを重視。ウレタン10㎜厚フルトリム施工
職人気質の徹底的に丁寧な仕事(床つくりに制作の半分はかける、家具据え付けに補強を仕込む、元からの点検口を潰す事無く床つくりを実施、内張り、クッションフロアのこだわりなど)
無垢材と天然木化粧合板を要所要所に使い、自社生産の家具つくり。車両の個体差により生じる隙間や誤差も、手作業により一台一台丁寧に合わせて行く
代表的モデルと我が家の親和性 ベッセルJ

車両サイズ:◎ 室内高:× 常設ベッド:△ ダイネット:〇 ギャレー:〇 収納:△ 断熱:◎ 外装:〇 内装:◎ 価格:◎

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典: ビークルHPより

主観評価(甘口)

  • 「ザ職人」これぞ家内制手工業の極み。僕は大手ビルダーよりも、徹底的に人の手に拘り「ものつくり」を愚直に進めているビークルさんのようなビルダーが好きだ。
  • 断熱、家具作りに対するこだわりは、効率を追求する大手ベンダーには逆立ちしても出来ない。
  • 実車で確認したが、本当に車内の家具の質感は高い。10年経った時に、いかにも合板や、プラスチッキーな内装のクルマとの差が出るのは明らか。
  • 元のクルマを切ったりする事で生じる不具合を嫌い、ベース車を最大限に尊重する点は評価に値する。スーパーロングでも2.3mの立体駐車場駐車を堅守している結果につながり、都市生活者には嬉しい配慮になっている。

主観評価(辛口)

  • プラス評価と背中合わせだけど、ベース車を切る事を一切しない方針のため、常設ベッドは縦置きにならざるを得ず、結果、2段ベッドしか作れない&収納が物足りないのはマイナス
  • 同様に車内高は低くならざるを得ない。そこは我慢できるとして、我が家は犬連れのため、ルーフベントがマストなんだけど、その点を相談すると天井を切る事になるからNG。窓に換気扇を付けると言う提案を受けた。
    • 拘りは素晴らしいが、利用者のニーズに柔軟に答えられない「頑固さ」は残念。
    • 我が家がどうしても譲れない点をビルダーさんも譲れなかったため、本当に残念だけど選ぶ事が出来なかった。

カトーモーター

基本情報

所在地・拠点 本社:新潟県燕市  独自拠点は無し。但し、関東地方では千葉、東京、神奈川にそれぞれ自動車整備工場と独自に提携している。また、RV協会の販売店網や、提携ネットサービス店で緊急メンテナンスを行う事も可。簡単な不具合はユーザーが部品交換を。重大な故障はスタッフが出向くとの事
事業概要 キャンピングカー製作製造販売 リフォーム、オーダー製作、ルーフ改造取り付け、 キャンピングトレーラー製作、
特殊用途車輌、特殊用途トレーラー、パーツ販売開発、他メーカー取扱い
こだわり 雪国断熱と銘打った徹底的な断熱処理。床、天井、壁毎に最適な断熱方法を変えている
桐材やナラ無垢材を木の特性に応じて使用する箇所を変え、狂いや軋みを徹底的に排除した家具つくり。合板は天然木のつき板を使用。窓枠には無垢材を使用。
下回りの防錆加工や冷蔵庫の排熱ファン等細かい箇所にも徹底的にこだわる
代表的モデルと我が家の親和性 DD

車両サイズ:× 室内高:◎ 常設ベッド:◎ ダイネット:◎ ギャレー:〇 収納:◎ 断熱:◎ 外装:〇 内装:◎ 価格:×

主観評価 ◎:卓越  〇:良 △:アピールするほどでもない ×:劣っている -:意味不明評価に値しない

出典: カトーモーターHPより

主観評価(甘口)

  • これぞ燕三条のものづくりの伝統を体現する会社。正直言って内装の質感は他のビルダーの追随を許さない程に質感が高い。しいて言えばビークルが良い線行っているけど、自分の目には遠く及ばない感じ。その位質感は圧倒的。
  • 雪国新潟で培っただけの事はある、徹底的な断熱処理は素晴らしい。HPで温度変化のデータを公表しているのはカトーモーターとTOY FACTORY位。超大手と肩を並べてそこまで徹底するこだわりは本当に素晴らしいと思うし、信頼できる。
  • DDは、ほぼキャブコンと言える位横も天井もFRP架装する事で、びっくりする位広い室内空間を実現している。ここまで広ければ文句も無い。
  • 運転席、助手席を反転しダイネットの一部に使うアイデアも素晴らしい(TOYもビークルもやっているが)。ベッド下の広い収納のタイヤハウスを隠すだけの棚も無く余計な事をしていない。我が家の想定利用方法を勘案するとベストに近い収納。

主観評価(辛口)

  • 購入後のメンテナンスがかなりと言うか、途轍もなく不安。重大トラブルには社員が駆けつけると明記されているとは言え、燕三条と東京…やっぱり無理がある。
  • DDのバンクベッドは我が家は不要だが、それ以外は非の打ちどころの無い素晴らしいクルマだと思う。但し、車幅2mを超えているので我が家の駐車場事情から残念ながら無理のため諦めざるを得なかった。
    • 営業マンと話したところ、幅を2m未満に抑えつつ、DDの室内レイアウトとほぼ同等のクルマを作る事も可能と提案を頂いた
    • ↑のビークルと異なり、「こだわりと柔軟さ」が高度な次元で融合した職人技を持つ会社と感じた。
    • 顧客のニーズを実現するためにかなりの無理も聞いてくれそうな点は辛口評価欄のはずだけど、つい甘口を書かざるを得ない。
  • 640万3千円…TOY FACTORYのBADENの上位モデルと殆ど変わらない値段…まぁ、ほぼバンコン並みに天井も両サイドもFRP架装しているのでその位するか…と思いつつもやっぱり高すぎる。笑っちゃう位高い…

今後購入に向けて検討を進めるベンダー

主観バリバリの評価を読んでもらえばわかるとおり、我が家のキャンピングカーは「カトーモーター」さんにお願いする事にしました。

東京から燕三条は遠い、独自のメンテナンス拠点を持たない、価格が高い…とマイナスポイントを挙げたらキリが無いですが、そんなマイナスポイントを蹴散らす程の内装の素晴らしさと、我が家のためにあるのではないか?と錯覚する位の車内レイアウトと、徹底した断熱へのこだわり。

もうぶっちゃけ一目惚れなんです(笑)

夫婦2名利用なので3列シートなんて要らない。運転席助手席を反転しL字型のダイネット展開も2人なら使い易いし、常設ベッドへのウォークスルーも楽。我が家にとっては本当に使い易いダイネット展開  出典:カトーモーターHPより

今後はキャンカーショーで一目惚れしたDDの室内レイアウトをベースに、自分たちのこだわり(横幅2m以内で常設ベッドの設置、広い収納、室内で立てる高さの実現、犬への配慮など)を実現すべく、カトーモーターさんに相談して行きたいと思っています。

今回も長々と最後までお付き合い下さりありがとうございます。人によって重視する点は違いますが、やっぱり何かひとつでも自分にとって飛び抜けて気に入った所がある事が最も重要だと思っています。たくさんのビルダーさんと話をし、たくさんのキャンカーを見れば見る程袋小路にハマってしまい選べない。そんな悩みを持っている人は多いはず。こんな記事ですが、少しでもキャンピングカー選びの際の参考になれれば嬉しいです。

2 COMMENTS

tsuyoshi

こんにちは。
記事掲載から時間がたっていますので今頃はキャンピングカーの旅を満喫している頃でしょうか?
カトーモーターのクルマ良いですよね。
youtube等でもよく観ていて、スタッフの方も誠実そうだなと感じています。
我が家は新車は諦めて中古を探していたのですが、茨城のカーセルスYaccoさんで程度の良いビークル社のDUOを購入しました。
Yaccoさんは自社工場があるので躊躇なくルーフをカットし、マックスファンを取り付けました。
ビークルさんに見つかったら叱られそうですね(笑)

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naokeith

tsuyoshiさま
コメントありがとうございます。
おかげさまで、快適にキャンピングカーのクルマ旅を楽しんでいます。
先週も北東北(山形、秋田、青森)への旅に行っており、まぁまぁ涼しく過ごせました☆
このブログにも書きましたが、我が家もカトーモーターでなければ、ビークルさんにしていたと思います。家具の作りの確かさ、真面目すぎるくらいの頑固なものづくりに対して今でも好感を持っています!
中古の事業者さんがちゃんと自社工場がありメンテ可能であれば、全然問題ないでしょう(笑) マックスファンはやっぱり必須ですものね。
今回我が家はECOFLOW社が発売したポータブルクーラーを導入しました。最近更新が滞ってますので、こちらで近々紹介しようと思っています。

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